2010年01月01日発行
1115号
【1115号主張 吉岡争議で最高裁不当判決 闘いをさらに広げよう】
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雇用責任を認めず
12月18日、最高裁判所第2小法廷は、大阪高裁判決を不服とするパナソニックPDPの上告を受け「偽装請負」をめぐる初めての司法判断を言い渡した(4・5面参照)。
08年4月の大阪高裁判決は、原告・吉岡力さんとパナソニックとの間の「黙示の労働契約」を認定し、契約形式がどうあれ実際に指揮命令する派遣先企業に
雇用責任があることを明確にした。今、完全失業者は400万人に迫り失職者の6割を派遣労働者が占める。最高裁が本来果たすべき責任は、上告を棄却し、”
指揮命令支配し実際に利益を得るものが雇用責任を負う”という当然の法理を確定する、その1点だ。それはひとり吉岡さんのみならず、1700万非正規労働
者と日本社会の今後のありようを左右する課題であった。
最高裁は、この歴史的要請に背を向けた。判決は、「違法な労働者派遣というだけで派遣元との雇用関係が無効になることはない」と派遣先の雇用責任を否定し、高裁判決の根幹部分を破棄した。われわれは、この不当判決を満身の怒りで糾弾する。
判決と日を同じくして、厚労省労働政策審議会で事実上製造業派遣を維持する部会報告案が提案・論議された。最高裁は、派遣労働温存を求めるグローバル資本の代理人に成り下がったのである。
闘いの成果は不動
しかし、吉岡さんを先頭に全国の労働者・支援者が築いてきた闘いの力は不動である。
まず、最高裁も、パナソニックが「労働者派遣法の規定に違反していた」事実を再確認し、違法を告発した吉岡さんへの人権侵害と雇い止めを「報復等の不当
な動機によって命じられた」と認めた。不法行為は確定したのだ。さらに、派遣先の雇用責任を否定する論理のために「特段の事情がないかぎり」と付帯条件を
つけざるを得なかった。これは、吉岡さんに続く全国60数件の裁判(違法の事前面接や多くの「特段の事情」を含む)に攻勢的切り口を与える。
大阪高裁判決の歴史的正当性の上に原告、弁護団、全国の支援の闘いは不動の力となって、不当判決の中にもその姿を現している。確かに最高裁の扉をこじ開けるには至らなかった。だが、押しているのは、まぎれもなくわれわれ運動の側だ。鍵は今からの闘いの勢いが握っている。
直ちにパナソニック攻め
この数か月、最高裁前に駆けつけたすべての支援者、争議団、労働組合は、闘いの陣形と力量が日に日に高まってきたことを肌で感じている。
公正判決要求など最高裁への署名は全国3044団体15万筆を超え、弁護団は203人にのぼった。11・27最高裁包囲から12・18判決行動には支援
者と全労連・全労協・連合(全国ユニオン)の各労組、東京争議団がかけつけ、まさしく「吉岡の闘いは全労働者の闘い」となった。判決後、吉岡さんに続き派
遣先の雇用責任を求めて闘う当事者らは「今度は私たちが勝って、吉岡さんを職場に戻す」(キヤノン偽装請負裁判原告)と決意している。この運動こそ吉岡最
高裁闘争の不滅の財産だ。
ただちにパナソニック攻めに立ち上がろう。”吉岡さんを職場に戻せ、労働者派遣法を撤廃せよ”の声をさらに全国に広げよう。
(12月20日)
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