2016年10月14日発行 1448号

【沖縄・高江から10・30団結まつりに来阪/伊佐真次さん連帯の訴え/機動隊は帰って来いと運動を=z

 大阪の10・30団結まつりに、沖縄・東村(ひがしそん)高江の工事強行と闘い続けてきた「ヘリパッドいらない住民の会」メンバーで東村村議の伊佐真次(いさまさつぐ)さんが参加する。9月のZENKO連帯ツアーで交流したまつり事務局長・川島実穂さんに聞いた。

 ――高江から伊佐さんを迎え開催される団結まつりの意義は

 安倍政権が憲法改悪を真正面に掲げた臨時国会が始まっています。その憲法改悪の先取りといえる戒厳令下同然の高江。現地で10年間闘ってきた「ヘリパッドいらない住民の会」の伊佐真次さんを迎え、改憲反対、沖縄基地建設中止、自衛隊の南スーダン派兵と武力行使に反対し、すべての分野で平和と命を守る闘いを大きく広げるまつりです。

 高江の住民は2回のヘリパッド建設反対決議(1997年と2006年)をあげ、2007年に住民の会を結成。伊佐さんは工事反対の座り込みを沖縄防衛局から「妨害行為」として訴えられるスラップ(嫌がらせ)裁判を最高裁まで争い、2014年6月上告が棄却され敗訴しました。同じ年の9月には、3度目の挑戦で東村議会選挙に当選され、村議1期目です。

 ――連帯ツアーで伊佐さんが訴えていたことは

 機動隊と対峙しながらの限られた中ですが、以下強調されていたことをあげます。

 「オスプレイパッドができて騒音がひどい。体を揺らすほどの風が通過していく。睡眠がしっかりとれなくなった子どものいる一家が6月に避難した。基地の騒音で避難するなんてことがあるのか。この家族は2007年から住めなくなる≠ニ訴えていたのが現実となった。こんなことはあってはならない」

 「政府の言う『基地の整理縮小・負担軽減』は全くあたらない。限られた土地にオスプレイパッドを6つつくる。ジャングル訓練だけでなく上陸訓練もできるようにする。訓練が過密になり騒音や墜落の危険が増す。それも法律を無視して工事を進めている」

 「高江でも裁判がある。機動隊の検問・封鎖をやめるよう仮処分を求める裁判、そして工事の差し止め訴訟(9/21提訴)。座り込みや裁判だけでなく、現場に来られない人たちも大宜味村(おおぎみそん)ではスタンディングをし、那覇でも広がっている。あらゆる方法で闘う。東京でも行動があると聞いた。全国に広がれば有利になる」

 「私たちはずっとここに住むことを決めている。機動隊は任務が終われば帰るけれど、オスプレイパッドが一度つくられれば、ここで暮らす人たちは一生その騒音、事件、事故、墜落の危険にあう。それが嫌だから高江区民は反対決議を上げた。こうした反対を一切無視して強権的に工事が進められている。今やめればまだ間に合う」

 「現場にいると、思うように工事を止められていないという気持ちはあるが、遅らせることはできている。建設に使う砂利の砕石場での抗議行動や資材を運ぶダンプカーの前でのノロノロ運転、ゲート前の座り込みなど、作業を遅らせる闘いをしている。土木の専門家は2月(ノグチゲラの営巣で工事ができなくなる)までには絶対間に合わないと言う。何としても作業を遅らせる闘いが重要」

 「県外から機動隊がたくさん来て、平和活動をする私たち市民を排除している。各都府県の機動隊が沖縄で何をしているのかを知らせてほしい。それぞれの地元で、機動隊は沖縄から早く戻って来いと求めることが必要だ。大阪から機動隊がたくさん来ている。大阪に早く帰って来いという運動を広げてほしい」

 「本当に基地を止めるためには、安倍政権をひっくり返さないといけない。オールジャパンで勝っていく選挙をしないといけない」
 
 ――まつりまでわずか。市民へのアピールを

 高江のN1ゲート前で「大阪から来ました」と言うと、皆さん口々に「大阪の警察を一緒に連れて帰って。弾圧の事実を伝え、機動隊は沖縄から戻れと運動してほしい」。

 伊佐さんは「沖縄だけの問題ではない、現場の運動と合わせて全国で安倍を倒すための運動を広げなくちゃいけない」との必死の思いで大変な中を来てくださいます。「沖縄・改憲緊急署名」で高江の現状を訴え、「高江から来る伊佐さんの話を聞きに来てください、カンパで応援してください」と街頭や地域でチケット販売を広げてください。3千人の参加で伊佐さんを迎え、成功させましょう!



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