2016年11月04日発行 1451号

【議会を変える 区画整理事業に市民の疑問を代弁 大阪府交野市議・松村ひろ子】

 大阪府交野(かたの)市では現在、土地を所有する地権者たちで構成される準備組合が軸となって星田駅(JR片町線)の北エリアにおける農地を商業施設や市街に変える土地区画整理事業を準備している。その土地区画整理事業を、交野市は市長戦略「新たな活力の創出と星田地域の利便性の向上」という理由を掲げてバックアップしている。

 2021年に町びらきが予定されており、市税30億円を投じる大型事業であるにもかかわらず、行政から市民には一切説明がないこと、30億円の使い道と返済計画について示されていないことが疑問となっている。また行政が土地区画整理事業のデメリットについてあいまいな説明しか行わないことに対して、一部の地権者も不信感を抱いている。

 そのため9月議会において、私は交野市に、市税の返済計画の提出、人口増に伴う学校や保育所などの公的施設の整備、早期の市民説明会を求めて一般質問を行った。

 その後、校区ごとに自分の市政報告会を行い、この事業における問題点を支持者に伝えた。その中で、開発について知らなかったという声や少子高齢化時代に大型開発を行うことへの疑問、環境の問題についても市民から発言が続いた。

 市民が主体となって「星田北開発について考える会」の準備会がスタートし、開発についての問題点を書いたビラが配布され、そのビラを見た市民の方から反応が返ってきたと聞いている。

 また、開発に疑問を持った地権者たちは、自ら質問状を交野市に提出した。

 少しずつではあるが、それぞれの立場において自分たちができることを行い、声をあげている。

 今後も、引き続き開発に対する交野市の非公開性を問題にするとともに、周辺住民への説明会実施を要望していく。そして、30億円のうち9割の27億円が市債発行とされるこの事業について、将来世代の大きな負担とならぬようしっかり監視していく。

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