2016年11月11日発行 1452号

【高江との連帯が集う 10・30団結まつり 大阪 緊急署名は1万3273筆に 安倍への怒りを11・7中央行動へ】

差別発言に怒り高まる

 10月30日、大阪・扇町公園で開かれた「沖縄に基地はいらない!憲法を生かして平和と命をまもる! 10・30団結まつり」は快晴の下、3000人の参加者で終日賑わった。

 沖縄の座り込み行動で歌われ続ける『座り込め ここへ』の合唱でスタートしたまつりは、沖縄・高江のヘリパッド建設工事阻止の闘いとそれに連帯する関西の取り組みを一つに結ぶ場となった。

 毎月ZENKOが行う沖縄連帯ツアー参加者が朗読劇で高江の現状を報告。「ツアーから帰って、職場で高江の非暴力の闘いを毎日伝えて30枚のチケットを販売した」などツアーの感想も述べた。

 高江との連帯は各地の街頭で繰り広げられた沖縄・改憲阻止緊急署名行動で明確に示された。「沖縄・高江から伊佐さんが来ます。ぜひまつりに来てください」と訴え続け、署名とまつりチケット販売を拡大した。とくに大阪府警機動隊員による差別発言と松井大阪府知事や吉村大阪市長の容認発言への抗議は日に日に高まり、署名行動は市民と怒りを共有する場となった。

 「差別発言への怒りはものすごい。署名を訴える僕にまで食って掛かる人もいる。この署名で沖縄だけでなく大阪も変えていけると思った」(阪南)、「署名運動などの交流ができる『希望のカフェ』という団体を立ち上げ、事務所も構えた」(寝屋川)と報告が続く。「9月の署名スポットは延べ31か所、10月は51か所にも増えた。署名は5千筆に近づいた」「会う人会う人に必ず声をかけた。『松井は許さん、安倍も辞めさせなあかん』と協力してくれ、私個人では530筆を超えた」と報告した「平和と民主主義をともにつくる会・大阪」のメンバー。替え歌『帰ってこいよ なにわの機動隊』を披露した。「なんで高江にいるんだと 大阪の人は怒らなアカン なにわの機動隊えげつない そんな悪評恥ずかしいから サッサと大阪へ戻りなさい 帰ってこいよ 帰ってこいよ なにわの機動隊」

 関西での緊急署名の中間集約が1万3273筆と発表された。

 大きな拍手に迎えられて、沖縄県東村村議で「ヘリパッドいらない住民の会」の伊佐真次(まさつぐ)さんが登壇。前夜祭企画でも報告した(3面に要旨)伊佐さんは3度目の挑戦で村議に当選した経緯を紹介し、「『ヘリパッドはいらない』が私の公約。押し付けそのもののヘリパッド建設は許されない。アベ政治が変わらないと、何も変わらない。野党共闘で安倍を倒そう」と訴えた。

中央省庁を攻め上げる

 「帰ってこい 自衛隊」と訴えたのはイラク平和テレビ局in Japan。南スーダンへの自衛隊派兵の狙いを寸劇で暴き「南スーダンからの自衛隊の撤収、武力行使をするな」と呼びかけた。

 まつりのサブスローガンは「改憲・戦争・貧困・原発NO!安倍を倒そう」。

 元敦賀原発下請け労働者の斉藤征二さんは元気な姿を見せて「原発は廃止、そして廃炉」、脱原発アクションin香川の名出(ないで)真一さんは「再稼働している伊方原発を必ず止める」と発言。インドのクマール・スンダラムさんは日印原子力協定締結阻止を訴えた。韓国の「同胞一つ」の大学生代表のチョン・ウーリョンさんは東アジアの平和を脅かすTHAAD(サード)(高高度ミサイル防衛)配備の中止を、希望連帯労組のノ・ヨンスさんは非正規職撤廃を呼びかけた。

 ZENKOは11月7日に中央省庁行動を実施する。小規模介護事業所で働く労働者らでつくる「尊厳ある暮らしを守る医療・介護連絡会」は、その行動で厚労省に提出する「介護保険財政の国庫負担倍増を求める要請」署名への協力を訴えた。

市民と野党の共闘強化

 安倍政治を終わらせるために必要なのは、市民と野党の共闘の強化、拡大だ。

 まつりには共産党大阪府委員会の太田いつみ副委員長と社民党大阪府連の服部良一代表が連帯あいさつに駆けかけつけた。

 また、「憲法いかそう茨木市民の会」の山本よし子さんは「今こそ市民の力を発揮して、安倍と維新を地域から倒そう」と来年1月の大阪府茨木市議選にチャレンジする決意を述べた。

 怒りと希望もちつき大会や恒例となった団結綱引き大会などで盛り上がったまつり。フィナーレはゲストへの激励物贈呈だ。伊佐さんには沖縄県以外で初めて高江工事中止の意見書を可決した京都府向日(むこう)市議会の議員3人から寄せ書きが贈られた。まつり実行委員会からは40万円のカンパが手渡された。

 締めくくりも『座り込め ここへ』。ゲストや参加者も加わった大合唱となった。





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