2016年12月23日発行 1458号

【ヘリパッドいらない住民の会 儀保昇さん現地報告 人数は力 高江に来てください】

 映画の中で「ヘリパッドができても使わなければ森に戻る」と負け惜しみのようなことを言いましたが、訂正しなくてはなりません。

 返還地のヘリパッドは山のてっぺんを重機でならしただけ。竹や松が生え、イタジイの森に戻りつつあります。しかし、オスプレイパッドは違う。アルカリ性の砂利を計画の3倍も運び、道路や着陸帯に積んでいます。もう森には戻りません。世界自然遺産には不適格な、不可逆な自然破壊がなされてしまいました。

 ヘリパッドと北部訓練ルートができれば、年2000回の離着陸訓練が行われます。不快な低周波音、轟音、爆風、大きな機体が迫る恐怖感はすごいものです。横風が吹くと機体がふらついている。住宅の上を、単独でも危ないオスプレイがコンクリートの塊(かたまり)をつり下げて飛行訓練を始めました。高江も伊江島もやんばるの森も、人も鳥も住めない場所になってしまう。「学校には行けない」と避難した家族もあります。

 現場の闘いは、採石場、国道・県道、橋の上、N1ゲート前、N1・G・H基地内での抗議・阻止行動。体は一つ、みな「自分が一番」と思って頑張っています。N1ゲート前の座り込みは、水・土曜の集中行動に沖縄島の中南部から300名あまりが集まり、機動隊は手出しができない。月曜にも大行動が入り、止められるようになりました。100〜150名だと、物を扱うように排除されてしまいます。人数が力です。

 山城さん逮捕以降、中心の人が次々逮捕されています。空手有段者が肋骨を折られたり、激しい暴力を振るっているのは機動隊の方です。ブロック積みの容疑など、ためにする逮捕でしかありません。

 工事は本来なら片付け・検査の時期ですが、今でも1日120台のトラックで砂利を運び込んでいる。工事が完成したことにして12月22日に「返還式典」をやるため無理をしています。年内10日あまりが大事な闘いです。

 「式典」会場を万を超える人で取り囲み、誰も入れないようにしたい。うるま市のキャンプコートニーや普天間の野嵩(のだけ)ゲート前で日常的に抗議行動が取り組まれているように、いろんな所で、いろんな手段で、オスプレイパッドを使わせない、使いづらいと思わせる行動をしていきたい。絶対に諦(あきら)めません。

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