2016年12月23日発行 1458号

【ヘリパッド年内建設を止めよう ZENKO冬集会開く 横浜】

 沖縄から「ヘリパッドいらない住民の会」の儀保(ぎぼ)昇さんを迎え、12月11日横浜市鶴見区で「2016ZENKO冬集会in横浜」が開かれた。

アベ政治に終止符を

 集会実行委員長の青島正晴さんが「街頭で直接市民に働きかけ、今まで振り向かなかった人も振り向いてもらえるよう工夫してきた。つながろう。現地と結ぼう」と開会宣言。全交(平和と民主主義をめざす全国交歓会)関東実行委員長・藤平良祐さんの集会基調では「国家権力による民衆弾圧という歴史に汚点を残す年末となった。戦争国家路線を止めよう。安倍政治に苦しめられているすべての市民とともに、安倍政権打倒に向け邁進(まいしん)しよう」と訴えた。

 MDS(民主主義的社会主義運動)から、パク・クネ大統領を弾劾可決にまで追いつめた韓国の闘いに触れ「財閥=グローバル資本を市民が追及して政権を変えようとしている。新自由主義による格差拡大への怒りが根底にある。社会変革の可能性に確信を持ちたい」と連帯あいさつ。

 宮古・八重山への自衛隊配備問題の調査で参加がかなわないという福島みずほ参院議員はビデオレターを寄せた。「現場の思いを政治につなげてあらゆるところで頑張るみなさんたちと一緒に、社会民主主義の政策実現をめざす」

 年明け早々の解散・総選挙もうわさされる中、鶴見区を含む衆院神奈川3区の予定候補、民進党の勝又恒一郎さんと共産党の釘丸(くぎまる)進さんが姿を見せ、野党共闘の前進へ決意を表明。自由党・樋高(ひだか)剛(たけし)元衆院議員のメッセージも読み上げられた。

高江の現実を伝えよう

 全交三多摩が街頭署名で用いる大紙芝居を披露したのに続いて、儀保さんの登場だ。「使いにくい基地にし、米軍を居づらくさせる運動が盛り上がってくる。22日の返還式典をぶっつぶすぐらいのことをやりましょう」と力強く呼びかけた(要旨別掲)。

 「沖縄・改憲阻止緊急署名」が12月9日現在2万8337筆に達したことが明らかにされる。闘いの報告で福島原発かながわ訴訟原告団の村田弘(ひろむ)団長は「儀保さんの話を聞き、国家権力はこういうやり方でやるんだと感じた。原発被害者も、機動隊の姿がないだけで、同じような攻撃、見えない暴力≠ノ切り刻まれている」と話した。

 分科会は「沖縄新基地・改憲を阻止しよう」ほか5つの課題別。ヤンバルクイナの帽子など沖縄連帯グッズを作るワークショップは大盛況だ。映画『いのちの森 高江』が上映され、感想交流で「本土で全く報道されない現実をあらゆる手段で伝えていこう」と提案があった。

「返還式典」に抗議を

 「貧困なくして安倍政治を終わらせよう」分科会では、不登校の子が民間のサポート校に振り分けられていく実態や、奨学金返済困難者のほとんどが返せないのは自分が悪い≠ニ自己責任論にとらわれている実態、障害者自立支援法の支援は就労に結びつく≠アとが前提とされている実態が出され、価値を生まない者は価値がない≠ニする新自由主義的人間観との対決、安倍一億総活躍社会≠フ徹底批判、「このままでは殺される」と声を上げることの重要性が共通のものとなった。

 閉会集会では、12月19日の署名提出、22日「返還式典」に対する官邸前抗議、1月29日の2017ZENKOin東京スタート集会(午後2時〜サンパール荒川)などの行動提起を確認。有賀精一日野市議がオスプレイの横田基地配備問題で、土屋のりこ足立区議が貧困克服・介護充実の課題で、地域から世論を動かし自治体を変革していく決意を述べた。

 最後に儀保さんが再びマイクをとり、「本当に力強く思う。まきてぃーないびらん、あきらみてぃーないびらん(負けてはいけない、諦(あきら)めてはいけない)」。「月桃の花」歌舞団の『琉球賛歌』にのせたカチャーシーでフィナーレとなった。





ホームページに戻る
Copyright Weekly MDS