2016年12月30日発行 1459号

【「ヘリパッドいらない」住民の会 清水暁さん発言要旨 現地に来て、真実を伝えてほしい】

 沖縄北部の国頭村(くにがみそん)、大宜味村(おおぎみそん)、東村(ひがしそん)の3村をあわせて山原(やんばる)といいます。わたしは石川県から移住し10年近くなります。やんばるはイタジイが群生し、木の形からブロッコリーの森といわれています。亜熱帯で湿潤の気候が維持される地球上でもまれな土地で、ここにしかいない動植物がたくさんあります。

 ここに米軍北部訓練基地があり、その中に4つのダムがあります。沖縄県民の水源地で、60%を担っています。新設されるオスプレイパッドには、1か所あたり年間600回の離発着が予定されています。そうなっては生活ができません。

 2007年、「ヘリパッドいらない」住民の会を5〜6世帯で始め、ずっと座り込んできました。伊江島の土地闘争、阿波根昌鴻(あはごんしょうこう)さん以来の非暴力で闘う伝統が継承されています。立場や考え方の違う人が集まっていることが、大切です。

 かつて宮森小学校に米軍ジェット戦闘機が墜落、沖縄国際大学にヘリ墜落、今回名護市沖でオスプレイの墜落。オスプレイが飛ぶようになって高江の騒音が24倍になりました。「土人」発言のような差別を許せば、戦争に行きつきます。命や暮らしを守るために、持続可能な社会をみんなで作っていく必要があります。

 昔、出身地の石川で米軍基地反対の闘いがあり、基地は撤去。でも、それが沖縄へ。沖縄に基地が集中しているのは、おかしい。それはわたしたち内地の人間のせいでもある。沖縄に犠牲を押し付けてはならないと思います。

 安倍政権は、うそで事実を隠してことを進めています。ぜひ現地に来て、事実を広げてほしい。交流を深めてほしい。高江では今後も座り込みが続きます。

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