2017年01月27日 1462号

【山城博治さんらの釈放を 署名66か国1万6千筆超 院内集会に350人 反対運動つぶしの政治弾圧だ】

 辺野古の新基地建設、高江のオスプレイパッド建設に反対する活動に関連して不当に勾留されている沖縄平和運動センター議長・山城博治さんらの一刻も早い釈放をめざして、鎌田慧さんと落合恵子さん、佐高信さんら文化人5人の主催による記者会見と集会が1月12日、参院議員会館で開かれた。

自立する連帯を

 集会は平日昼間にもかかわらず会場あふれる350人が参加。釈放を求める署名は同日現在、66か国から1万6528筆寄せられている。

 記者会見に先立ち、山城さんと1月4日と11日に那覇拘置所で接見した照屋寛徳衆院議員が報告。「本人は意気軒昂で、『腕立て伏せや腹筋運動をして体が引き締まった。早く保釈をかちとって闘いの現場に復帰したい』と言っていた。私は山城くんの高校の先輩として、これからも週1回は接見に行く。沖縄に同情や憐れみはいらない。自立する連帯を寄せてほしい」

 記者会見で鎌田さんは「勾留は90日もの長期に及び、家族も面会できない。リーダーを運動の場から外し、運動をつぶす。治安維持法がないのに治安維持法以上の大弾圧をしている。軍事国家・警察国家だ。沖縄だからこれが許されるのか。山城さんはネルソン・マンデラのようなれっきとした政治犯だ」と指摘。落合さんは「琉球国を中央政府の管轄下に置いた『琉球処分』と全く同じことがより巧妙に、より暴力的に行われている。ある地域の人びとに犠牲を支払わせ、他の人びとが目をそらしてきた現実を終わりにしたい」と話した。

沖縄現地でも会結成

 佐高さんは続く集会で、辛淑玉(シンスゴ)さんと対談した際「『沖縄問題』はない。『沖縄差別問題』がある」と言われたエピソードを披露。「そのとおり。まつろわぬ者どもよ、そこのけそこのけ国家が通る。これに山城さんとともに抵抗していきたい」

 集会では、山城さんの釈放を求める「刑事法研究者の緊急声明」を呼びかけた一人、前田朗東京造形大学教授が発言。「昨日段階で63人の研究者の賛同が得られた。刑事法はもともと権力の学問。人を捕まえ、刑務所に放り込み、場合によっては殺すことを合法化する。その中での63人。この数字をもっと増やしていきたい」と述べた。

 沖縄現地にも山内徳信前参院議員らが共同代表となって「山城博治さんたちの早期釈放を求める会」ができ、署名活動に進めている。戦争法発動・立憲主義破壊・改憲を許さない闘いと一体のものとして、山城さんらの解放をかちとる闘いを強めよう。

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