2017年02月03日 1463号

【1・17阪神大震災被災地のつどい 借り上げ住宅強制退去にノー】

 阪神大震災から22周年の1月17日、神戸市役所前で「追悼・連帯・抗議の被災地の集い」(同実行委員会主催)が開かれた。国・神戸市の切り捨て政策に対し一人の被災者も取り残さない≠ニ始まり、今年で第22回。市役所前は、犠牲者の追悼そして連帯の歌や演奏、エイサーなどとともに、声を上げ立ち上がろうと呼びかける場となった。

 強く訴えられたのは「『借り上げ復興住宅』の『転居強制』を許さない!」だ。

 「借り上げ復興(公営)住宅」制度が始まったのは震災の翌1996年。仮設から一刻も早く恒久住宅に移りたいと被災者が入居し、昨年末現在兵庫県6市で2800戸が暮らしている。ところが、神戸市は、入居時に説明もしていない「20年契約」をたてに退去・転居を強要。従わない住民に対し明け渡しを求めて昨年2月、裁判に訴えた。20年の延長は制度上も可能で、宝塚、伊丹両市は無条件の継続入居を認めたが、神戸市と西宮市は自治体が被災者を提訴するという例のない暴挙に出た。人権無視の棄民策だ。

 集いには、「被告」とされた被災者も参加。「まさか市から訴えられるとは。入居時には20年期限など一切説明はなかった」と憤る。支援者も「強制退去策は人権侵害だ」と批判し裁判支援を訴えた。


連帯の思い込め「月桃の花」歌舞団もエイサー
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