2017年02月03日 1463号

【高浜原発うごかすな! 関電包囲全国集会に1千人が結集 大阪高裁抗告審2月決定前に民意を】

 1月22日大阪市内で「高浜原発うごかすな!関電包囲全国集会」が半日行動として行われた。大阪市役所南側の中之島公園で開かれた出発集会には約400人が参加。冷たい雨の中のデモ行進を経て関西電力本店前に集まった参加者は1千人に膨れ上がった。

 約300もの団体・個人の賛同で作られた全国集会実行委員会を代表して、木原壮林さん(若狭の原発を考える会)があいさつ。「原発は現代の科学技術で制御できるものではなく、人の生命と尊厳をないがしろにする。ドイツ、イタリアに続きリトアニアが脱原発に向かい、ベトナムは原発建設計画を白紙撤回、台湾も脱原発法を成立させた。国際世論は脱原発だ。昨年、大津地裁は司法の力で原発を止めた。2月にも大阪高裁で抗告審の決定が下される。決定前に民意を示そう。そして安倍政権を打倒しよう」と呼びかけた。

全国から連帯アピール

 集会は関西以外にも全国から約60人がつめかけた。原発いらない福島の女たちのアピールを皮切りに、鹿児島の川内(せんだい)原発から北海道の泊原発まで再稼働に反対する団体がリレートーク。共通して「高浜3・4号機の運転差し止めの決定を勝ち取れば、すべての原発を止めることができる。脱原発は一気に加速する」と大阪高裁抗告審決定に注目していることを述べた。

 抗告審を担当する井戸謙一弁護士が「十分に勝つ可能性がある」と指摘。「関電は一審ではなめていたが、今度は本気で必死になって膨大な準備書面を出してきた。裁判の本質は『原発を動かせば、必ず事故が起こるリスクがある』ということ。裁判所がこの本質をつかめば決して負けるはずがない。そのためには市民の監視が必要だ」と訴えた。

 寒風ふきすさぶ関電本店前で1時間半に及ぶ集会を終えた参加者は、集会決議採択後、寒さを吹き飛ばすように関電ビルに向かって力一杯のシュプレヒコール。「関電は高浜原発を動かすな」「すべての原発は今すぐ廃炉だ」

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