2017年02月24日 1466号

【フェアコープ奮闘中(50)アースデイ東京に参加します】

 フェアコープは宅配便を使った野菜の配送サービスを行っています。関東では事業の柱となっているこの野菜の宅配はまもなく6年を経過しようとしています。四国から送られた野菜は翌日に関東圏の各家庭に届きます。その距離900kmを移動させ、時間指定通りものが届けられる信頼性には驚かされますが、物流における宅配便の比重が増大する中、一番の問題は指定した日時にものが届かないという事態が起こり始めていることです。野菜といった生鮮食品にとって遅配は致命的な問題になりかねないリスクですが、そのリスクが現実になった事例がいくつか発生しています。

 宅配便のドライバーは朝早くから深夜まで働き、場合によってはドライバーは交代するものの車は24時間フル稼働といったこともあるようです。こうした現場労働者の実態の上に「大変便利」な買い物ができる社会が果たしてよいのか、考えされられます。原稿を書いているまさにこの時間にも「野菜がまだ届かない」という問い合わせが入ってきました。昨年末にはドライバーが荷物を積み忘れて倉庫に放置されていたということが発生し、青空市で売る野菜が到着せずチャーター便を雇うという事態も発生しました。荷物の追跡システムが導入されても入力が間に合わず実態が反映されないといったことも起きています。ともあれ、多くの人々の手を経て生産者と消費者を結ぶ事業を生業としている身としては、この宅配システムが破綻しないようにと願うばかりです。

 さて、本紙でも沖縄の基地問題が大きく取り上げられていますが、4月には「アースデイ東京」というイベントが行われ、フェアコープも参加することになりました。1970年に始まった「アースデイ」は、世界最大級の地球フェスティバルです。「アースデイ東京」では、「多様ないのちがつながり合い、ともに生きる持続可能な社会を創ることを目指して」様々な取り組みが行われます。自然と人との共生や地球環境、社会、平和のことなど、様々な問題に取り組み、活動する団体が参加しますが、今回沖縄にかかわる企画に参加することになり、その打ち合わせに行ってきました。

 「愛と平和をひろげよう!沖縄と共に」をテーマにしてミニライブや高江・辺野古基地問題のトーク・展示など沖縄の現状を伝えたいという熱い思いを持つ人たちの集まりです。環境問題一般にとどまらず、基地問題をはじめ沖縄の今に切り込んだ内容にしようと話し合われました。極めて積極的な提起ではないかと思います。こうした取り組みの中で、新たな人々との出会いを作りたいと思います。新年度を控え、フェアコープも新たなことにチャレンジしていきたいと考えています。

  (東京事業所 佐々木透)
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