2017年03月03日 1467号

【みんなが尊重される社会へ、貧困・格差NO 2・19総がかり集会に4千人】

 総がかり行動実行委員会が初めて貧困・格差の問題を正面に掲げた集会を開いた。2月19日、東京・日比谷野外音楽堂で行われた「2・19総がかり行動 みんなが尊重される社会を!」に4千人が参加した。

 開会あいさつで「戦争をさせない1000人委員会」の藤本泰成さんは「戦争反対と12万人が国会を取り巻いたその向こうには、毎日命を削りながら生活する多くの人がいる。差別や格差、貧困、構造的暴力を排除しなくては本当の平和は訪れない」と集会の意義を強調。東大大学院教授の本田由紀さんが「税金で動いている政府が人びとの生活を助けず、代わりに自分で生きよ≠サして国の役には立て≠ニ勝手な要求を振りかざしている。この国の現状は吐き気を覚えるくらいひどいが、あきらめたら終わり。私たちはあらゆる手段で、日常生活のそこかしこにあるひどい状況に対して声を上げていかなくてはならない」とスピーチした。

ともに生きる社会を

 4野党あいさつの後、「労働」「奨学金」「シングルマザー」「災害」と「貧困」についての発言が続く。大学院生の諏訪原健さんは「僕が返済しないといけない奨学金は1600万円。何か語ると、『借りたのが悪い』『政治に関わるひまがあるんなら働け』と容赦ない自己責任論を投げかけられる」と憤る。しんぐるまざあず・ふぉーらむの赤石千衣子さんは「入学の時期が近づくが、制服代も払えない家庭がある。1人3万円、200人を支援しようと公募したら、556人の子どもから応募があった。何とその3分の1以上が親の収入は100万円以下。みなさん想像できますか」と涙ながらに問いかけた。

 集会後、「貧困・格差ノー」「ともに生きる社会をつくろう」と訴えながら、銀座をパレードした。

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