2017年03月31日 1471号

【「フクシマは叫ぶ」写真展に247人 汚染、健康被害実態や行動に反響】

 写真展「フクシマは叫ぶ〜これが明日のふるさとか〜」(主催 全交関電前プロジェクト・放射能健康診断署名全国実行委員会)を京都市男女共同参画センターで開催した。3月6〜11日(休館日を除く)の5日間で、247人の方に来場いただいた。参加スタッフは延べ27人。会場でのアンケートに60人の方が記入してくださった。

 集会等で配ったチラシやSNSを見て来てくださった普段から関心の高い方々が半数ほどを占めていた一方、京都市内で戸別配布したチラシを見た方や通りがかりの方も結構多かった。京都新聞3月10日朝刊に掲載されたことも、後半の来場者の伸びにつながった。こうした人たちが半数近くを占めていたようだ。

 展示の内容は、6割ほどを汚染の様子に割いた。放射能健康診断署名など汚染地域での活動時にメンバーが撮影した汚染の様子に、飛田晋秀さんからお借りした帰宅困難区域の様子も加えた。1割は、医療問題研究会が明らかにした健康被害の実態とし、会場での説明では最も力を入れた。すなわち、甲状腺がん、周産期死亡率、心筋梗塞など関連死の増加についてだ。

 残りの3割とした私たちの活動の様子では、京都原賠訴訟の意見陳述書、関電前や自治体要請行動、放射能健康診断署名行動の他、京都市民測定所と「戦略ODAと原発輸出に反対する市民アクション」に協力いただいた。

 アンケートや口頭での感想を含めると、すべての展示物に反応があり、展示物を収集・構成した労が報われた。私としては、原賠訴訟の意見陳述書をじっくりと読んでくださる方が少なからずいたのが印象に残った。

 総じて、全体的な構成はまずまずだったが、説明文の更新が行き届いていないところがあった。今後は、いつでも大小の展示会場で実施できるように説明文を更新し続けることを心がけたい。また、汚染地域で暮らす人びとの目線からの展示、原発事故がもたらす貧困の問題との関連、さらには沖縄基地建設に代表される軍事・人権問題や労働問題との関連を示す展示を追求することを考えている。より多くの人びとへ、共に闘うことを呼びかけたい。

 (全交関電前プロジェクト・砂川一郎)



 
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