2018年03月09日 1517号

【働いた分の金くらい払え/裁量労働制拡大に反対広がる】

 残業代ゼロ・定額働かせ放題の裁量労働制拡大をはじめとした安倍「働き方改革」に反対の声が高まっている。

 若者グループ・エキタスは2月25日、東京・新宿で緊急デモを繰り広げた。サウンドカーを先頭に、テンポよく「働いた分の金くらい払え」「裁量あるってウソつくんじゃねぇ」「毎日毎晩残業させるな」「働かせ過ぎ今すぐやめろ」「過労死許すな」「生活苦しいやつ声上げろ」とコールを響かせる。

 沿道でエキタス制作のリーフレット『働き方改革のひみつ』を配布。自ら歩み寄って手に取る人も多く見られた。

 翌26日には雇用共同アクションが国会前で緊急抗議。「働き方改革」一括法案の国会提出断念を求めた。

 全労協の金澤壽議長が主催者あいさつ。「『働き方改革』は財界や産業競争力会議の要請に基づくもの。裁量労働といっても業務命令に対して労働者の裁量はない。8時間労働で生活できる賃金をよこせと要求しよう」

 裁量労働制をめぐる安倍首相の国会答弁にいち早く疑問と反証をつきつけ、答弁撤回・謝罪に追い込むきっかけを作った上西充子法政大学教授がマイクをとる。「データだけの問題ではない。厚労省を官邸が押し潰し、労働政策の決定プロセスをゆがめてきた。裁量労働制についての調査はすでにきちっとある。官邸が使おうとしなかったその調査結果に基づいて議論をすべきだ」と指摘。法案の中身と政策プロセスのおかしさを広く知らせ、閣議決定を止めようと呼びかけた。

ホームページに戻る
Copyright Weekly MDS