2018年04月20日 1523号

【隠蔽・ウソ・改ざんの連鎖 逃げ切りは許さない 安倍内閣は総辞職せよ 市民の怒りは沸点に】

 イラク派兵の日報を自衛隊が隠蔽(ぺい)していたことが明らかになり、市民の怒りは沸点に達しつつある。

 4月5日の総がかり行動実行委員会主催国会前行動に900人、6日の“Stand For Truth”主催官邸前行動に8000人が集まった。

 5日、国会議員は「安倍政権スリーアウト」と宣告。総がかり実行委の高田健さんが「文在寅(ムンジェイン)韓国大統領は『70年前の4月3日、済州(チェジュ)島で民衆が蜂起。報復で10人に1人が殺された。長い闘いを続け、冬は終わった。春が来た』と演説した。韓国民衆に続き、腐りきった政治を変えよう」と主催者あいさつした。

 安保関連法に反対する学者の会の浅倉むつ子・早稲田大学教授は「憲法9条=軍事力放棄と24条=個人の尊厳を変え、暴力の社会へと動きが急。自衛隊明記は歯止めない軍事優先社会をもたらす。国が家庭に土足で踏み込む家庭教育支援法は個人の尊厳を否定する」と批判。市民連合めぐろ・せたがやの小泉一(はじめ)共同代表は「一昨年10月、“市民と野党をつなぐ会@東京”を発足させた。安倍政権を倒すために、署名運動を通じて団体が横につながることが必要」と、対話し運動をつなぐ大切さを強調した。

「みんな怒っていいよ」

 6日19時半、官邸前大抗議が始まった。駆けつけた国会議員や市民がコールの合間にスピーチ。赤・青・黄・緑など色とりどりのペンライト、サイリュームが揺れる。

 国会議員は「昨年2月17日の安倍首相答弁『私や妻が関与していたら首相も国会議員もやめる』の3日後、財務省は森友学園にゴミ運搬の口裏合わせを依頼。その2日後の2月22日、菅官房長官が佐川前理財局長と太田現理財局長を官邸に呼び、国有地売却の経緯を説明させていた」と官邸の関与を指摘した。

 地図の編集者がマイクを握る。「軍事施設・工場を公園・空地とごまかした“戦時改描(かいびょう)”の歴史がある。役人が政権におもねり、隠蔽・ウソ・改ざんの連鎖。『膿(うみ)を出し切る』と言うが、あなたが膿なんです」と語気を強めた。官邸前見守り弁護団の足立悠(はるか)弁護士は「表現の自由を守るため活動している。警察ができるのは花火大会と同じ雑踏警備のみ。歩道に鉄柵や警官が並ぶのは過剰警備と警察庁・警視庁に申し入れた。みんな怒っていいよ。国民を代表する国会が、ウソをつかれた。直接言うしかない」と抗議行動の正当性を訴えた。

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