2018年04月27日 1524号

【1524号主張 国会前で示された市民の怒りと力 ただちに内閣総辞職だ】

5万人の「安倍やめろ」

 4月14日、国会前に「安倍はやめろ」「総辞職!」の声がとどろき、横断幕やプラカードがゆれた。不当警備で威圧する警察の鉄柵を決壊させ、市民が車道にあふれ出す。国会前は5万の人波に埋め尽くされ「解放区」となった。

 「政治を私物化し、証拠を出されても認めない政権に子どもの未来は託せない」「安倍政権は腐っている。辞めないなら国民の力で辞めさせる」。参加者は安倍打倒へ闘う決意を次々に表明した。

 国会で圧倒的多数を占め、党内でも1強を謳歌(おうか)してきた安倍政権が、市民のすさまじい怒りの前に右往左往し始めた。自民党内では急速な安倍離れが始まり、一部メディアでは秋の自民党総裁選での3選どころか「6月退陣説」さえささやかれだした。

 どれほど明白な証拠を突きつけられても居直り、ウソと隠ぺい、改ざんを続ける。市民の声に耳をかたむけず、弱者を踏みつけ、戦争と対立をあおってきた極右反動政権に別れを告げるときだ。

腐敗の元凶膿(うみ)はお前だ

 連日、国会で、メディアで、市民の闘いの現場で追及が続く森友事件、イラク日報隠ぺいに続き、加計(かけ)問題でも再び隠ぺい問題が噴出した。加計学園獣医学部の設置を「首相案件」とする愛媛県作成の文書が隠ぺいされていたのだ。同じ文書は農水省からも見つかった。首相秘書官が「死ぬほど実現したいという熱意を持て」と発言した事実も明らかになった。

 この発言は安倍政権の本質を物語る。全体の奉仕者であるべき公務員を自分の下僕として扱い、公文書改ざんなどの違法行為に駆り立てる。労働法を解体し、労働者を死ぬまで働かせる。行政をゆがめ、「お友達」だけに奉仕させ、異論は排除する。究極の国政私物化だ。厚かましくも「徹底的に調査し膿を出し切る」と口にするが、"膿はお前だ"。

シリア空爆糾弾、安倍も同罪

 4月13日、米英仏3国はシリアへの軍事攻撃を行った。断固糾弾する。無差別殺りくをもたらす化学兵器使用は決して許されないが、14日には化学兵器禁止条約に基づく化学兵器禁止機関(OPCW)が調査開始の予定だった。真相究明も無視した国際法違反の一方的空爆強行。この蛮行に対し、安倍は直ちに「米英仏の決意を支持する」と表明した。かつて何の根拠もなくイラク戦争開始を支持したのと同様に、民衆の命を顧みない空爆支持はトランプと同罪だ。14日の国会前でも市民の糾弾の声が突きつけられた。

 国会前の市民は、夜には沈黙で抗議するキャンドル行動に。こうした行動は、朴槿恵(パククネ)政権を打倒した韓国市民の闘いに学んだものでもある。お互いに学び合い、闘いの質を高め合う民衆連帯。そうした平和を求める市民の声が、核と武力に執着してきた米トランプ政権や朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の金正恩(キムジョンウン)政権に対話を迫り、安倍を孤立させ、戦争の危機を乗り越える東アジア情勢を切り開きつつある。市民の国際連帯の力を確信しさらに強めよう。

 内閣支持率はついに26・7%(4/15日本テレビ世論調査)にまで落ち込んだ。3000万署名を通じ、対話で地域のすみずみに改憲反対、総辞職の声を広げ、今すぐ安倍を退場させよう。

       (4月15日)
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