2018年06月01日 1528号

【ショボ目ときどきギョロ目(7)やったぜ!時差ぼけ作戦】

 また、変な夢をみた。

 先輩。やりましたぜ。成功、成功。いやぁ、やっぱり「時差ぼけ作戦」ですなぁ。

 だろ。シンゾウは予定通り動いたよ。アブドラ国王と握手して、「北朝鮮と断交してくれてサンキュー。ちょっとすくないけど、16億円ほど持ってきましたぜ」

 ですね。金正恩と文在寅の華々しいパフォーマンスに、水かけ効果はありましたなぁ。いやぁ、先輩の「地球を俯瞰する外交」は、今や、歴史的なヒット作ですよ。

 まあ、な。けど、ちょっと気をつけないとな。腹は大丈夫なようだけど、頭が、な。もう少しは使えそうだからな。

 どうやら、霞が関の外務省の奥まった一室。どこかで見た顔。…あ、あれだ、あれ。アベの指南役を自認していたOとかいう外務省OB。でも、数年前に鬼籍入りしているはずだがなぁ…。

 目が覚めて、外務省のホームページを開いてみた。「総理大臣の外国訪問一覧」。夢に出てきた中東訪問は、首相就任以来5年4カ月で63回目。外遊通算290日。平均すると1週間に1日は出歩いていた計算になる。

 カギは時差ぼけ? ネットでみると、回復に最長1週間かかることもあるそうな。ということは…、年中時差ぼけ状態の可能性あり? 異常としか言いようのない言動。う〜ん…、納得!

 2年ほど前の野党議員の質問主意書に対する政府の答弁書を思い出した。確か、1回の外遊平均費用は2億1900万円。63回だと137憶9700万円!だよね。これって、税金。

 そういえば、つい先日、かながわ訴訟の口頭弁論で、わが弁護団の陳述は冴えていたなぁ。

 26枚ものフルカラーのスライドを使って延々、原発事故の責任を否定する国側に対して一言、「被告国は、このような司法の思いを謙虚に受け止め、血税を投入して無用な争いを続けることを直ちに止めるべきである」。

 昨年の前橋地裁をはじめ、福島、京都、東京地裁で指弾され、進行中の刑事裁判でも破綻しつつある論理にしがみつき、被害者の生傷に塩を塗り続ける「国家」。涙までは要求しないが、せめて血は吸い続けてほしくない。

 オイラが体をかけて払い続けているタバコ税だって、「血税」だよな。隣で寝ている原発難猫ロックにぼやく。今夜はギョロ目だ。

(南相馬市の原発難民 村田弘(ひろむ))

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