2018年06月08日 1529号

【みるよむ(486) 2018年5月19・26日配信 イラク平和テレビ局in Japan 日韓連帯でTHAAD止めよう/韓国星州 反対住民の苦悩と闘い】

 今回は5月19・26日配信の韓国のTHAAD(サード)(高高度防衛ミサイル)基地建設反対闘争の映像を紹介する。

反対住民と交流(5/19配信)

 5月5〜6日、ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)の韓国訪問団がサード基地建設に反対する市民と交流した。

 サードを配備するゴルフ場に向かう道には、入り口のはるか手前から1000人の機動隊が常駐。沿道にはサード反対の旗がずっと立てられている。

 車を降りたところから、カン・ヒョンウクさん(円仏教・星州[ソンジュ]聖地守護非常対策委員)が訪問団を案内し、配備の状況を説明する。

 資材を搬入する唯一の道となるジンバッ橋の手前では、国防部がまさに強行搬入をしようとするところだ。対して、地元の住民らが路上に座り込み、抗議の歌を歌って抵抗する。

 現地ソソンリの住民は夜のロウソク集会を続けている。この日も全教組(全国教職員労働組合)の組合員たちが「私たちは見物しているだけではいけない。子どもたちと一緒にサードがなくなるまで闘う」と訴えて歌い、地元ソソンリの女性平和会が大人も子どもも一体となった元気なダンスを披露した。ZENKOメンバーもステージに上がり、辺野古新基地建設反対闘争の中で歌われる『座り込めここへ』を歌って日韓民衆の国際連帯を訴えた。

弾圧に抗する(5/26配信)

 2017年5月、当選したばかりの文在寅大統領がかつて独裁政権が民主化闘争を弾圧し殺戮した光州事件の地を訪れているとき、ソソンリ女性会長イム・スンブンさんと住民たちはサード配備を容認した星州郡主への抗議行動を展開した。ソソンリ公民館にやって来た郡主に対して村の女性たちが厳しく追及する。

 文在寅政権となり国防次官が「正当な環境評価」を約束したことで、住民は希望を持った。だが、2017年9月6〜7日、文政権は1万2000人の警察を動員して住民と支援者400人を暴力鎮圧する。厳しい弾圧の中で、サード配備に反対し焼身したチョ・ヨンサムさんが亡くなる悲しい事件が起きてしまった。さらに文政権は11月、5000人の警察兵力で63台の大型車両をサード配備のゴルフ場に入れる。

 それでもソソンリ住民と連帯する市民は「戦争より平和を望んでいる」「この違法のサードが撤去される日まで、住民は闘う覚悟をもっている」と訴え続ける。

 ソソンリの闘いは、日本の沖縄・辺野古の闘いと同じ。この闘いこそが、サードの工事を遅らせている。そして文在寅政権を動かして南北首脳会談から米朝首脳会談、朝鮮半島の非核化と平和構築への道を取らせている。日米韓―グローバル資本の戦争政策に対抗する闘いを私たち日韓市民が連帯してともに闘っていく必要性を実感させてくれる映像である。

(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)



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