2018年07月06日 1533号

【ABAKADA30周年/大阪でピースコンサート/ともに生きる平和な未来を】

 フィリピン・マニラ首都圏の貧困地域の子どもたちが通う就学前教育施設ABAKADA(アバカダ)。7月21日、その30周年ピースコンサートが大阪で開催されます。

 今、東アジアの平和・非核化を対話で実現しようと、市民による国際連帯の動きが広がっています。安倍政権の戦争政策がじわじわと忍び寄るフィリピンから平和音楽家でアバカダ運営者のポール・ガランさんを招き、平和への思いを歌に託して発信する今年のコンサート。とても意義深いものになると、アバカダ支援を続けてきた私たちAKAY(アカイ)日本は考えています。

 ポールさんは「朝鮮、韓国の和解で世界平和が確約されることは、歓迎すべきです。…アジアで性奴隷にさせられた人々、広島・長崎の犠牲者、ひとにぎりの富裕層の犠牲となる人々の叫びを忘れてはいけません。フィリピンでは多くの人がドゥテルテ政権の超法規的殺人の犠牲となっています。…人々に必要なのは、食べ物、教育と生活で、弾薬ではありません」と語り、拡大する貧富の差、軍事力強化を進めるフィリピンと日本政府の動向に生活の場から声をあげようと、「平和な世界」「Rise and Rebuild Fukushima」を歌い上げます。

 こうした発信を、改憲NO!の取り組みやZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)in大阪での交流や連帯にもつなげたいと考えています。

 1988年「どの子も私の子」の精神でポールさんの母フロールデリサ・ガランさんが創設したアバカダ。90年から子ども全国交歓会の高校生ツアー、96年から小学生のピースキャンプで交流してきました。母親らの生計自立へ縫製事業にも取り組んできました。

 30年の歩みを経て卒業生は親、社会人となり、「人としての生き方を教えてくれたアバカダを誇りに思う」と、思いを我が子や地域の子どもに伝えています。

 フィリピンの貧困地域で暮らす子どもや青年たちとの出会いは、日本の子どもや若者たちの成長にも一役買っています。コンサートでは若者のメッセージを映像で流します。小学校の先生をしている日本の青年は「フィリピンとの出会いが、様々な立場の子どもたちと接する源となっている」と語ってくれました。

 コンサートテーマは「ともに生きる未来を!」です。人と人との出会い、つながりがお互いの生きる力の一つとなっていく。そんな温かいコンサートを日本のミュージシャンや地域の子どもたちとめざしています。平和への思いを、声を、ともにあげましょう。

(AKAY日本・古武家育子)

◆7月21日(土)17時開場 17時半開演 大阪ドーンセンター(地下鉄天満橋駅)◆連絡先 090-9885-6680

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