2018年11月16日 1551号

【韓国ゲストの発言要旨/300回のミーティングで組合組織化/希望連帯労組組織局長 チェ・オスさん】

 今回、私が伝えたかったのは、希望連帯労組のLG社やSK社での全面ストの人数の多さではありません。

 この行動を組織するために、労働者の中にまず1人の理解者を見い出すことから始めました。労働組合の公然化に至るまで、労働者の悩みや心配を聴き出すことから問題解決のために組合を結成しようという話へつなげていく300回におよぶ事前ミーティングを続けてきました。

 労働組合のなかった職場で、組合を結成し、会社と団体交渉するなど新たな変化を生み出したことは大きな成果です。たとえ結成時の組合員の人数が少なかったとしても、その活動を通じて生み出された利益や変化は同じ会社で働く労働者みんなのものです。だから、そうした成果を、同じ会社で働く労働者にいかに伝えていくかが重要なのです。

 最低賃金については、韓国でもマスコミは経営者の論理を伝える道具となっており、今より最低賃金を上げてしまうと、物価が上がり生活が苦しくなる≠ニいう宣伝がまかりとおっています。

 現在の文在寅(ムンジェイン)大統領や朴元淳(パクウォンスン)ソウル市長は、完全に労働者の側に立っている政治家ではありません。最低賃金を上げても物価を上げさせない政治の仕組みをつくっていく運動と併せて、最低賃金を上げていく運動を進めたいと考えています。

 なかまユニオンと希望連帯労組は交流を重ね、単なる連帯というより、お互いの状況も理解した仲間同士の連帯に至っています。これからも、ともに闘っていきましょう。

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