2019年04月19日 1572号

【地方選 各地で奮闘 大阪市議選 山川よしやすさん 前回の3倍近い得票 無数の対話が票に結実】

 維新政治を終わらせようと市議選に立候補した山川よしやすさんは4481票を獲得した。選挙区で維新候補を追いつめたものの、当選には今一歩及ばなかった。

 たが、初挑戦の前回に比べ約3倍、2800票も支持を増やした。山川さんの訴えが市民の共感を得たことは間違いない。そして、山川さんが代表をつとめる「平和と民主主義をともにつくる会・大阪」のメンバーの日常的な活動の成果でもある。開票を待つ選挙事務所では、そんな実感を共有し合った。

 象徴的なのは商店街での出来事だ。

 4年前初めて商店街で訴えをした時は、「ここは他の政党や候補者の地盤、入るのは難しいのでは」と言われた。そんな中でも改憲反対3000万署名を集め、沖縄新基地建設反対を訴えた。マイク演説の前後には一軒づつあいさつに回った。そんな積み重ねが、少しずつ変化をつくった。話を聞いてもらえるようになった。今回、この商店街から選挙戦のスタートを切った。「今回は山川さんに入れるわ」。そんな声まで届くようになった。

 「維新のいう改革は破壊だ」と舌峰鋭く切り込む山川さんの街頭演説に魅せられる人は多い。「こんなに話のわかりやすい人は他にはいない。腑に落ちることばかり」。介護保険料が払えず差し押さえをされる高齢者の話、商店や中小企業を切り捨て倒産が相次ぐ話などなど身近に起きている生活破壊の一つ一つを具体的に取り上げる。「山川が3分の1ぐらい議会にいないと大阪はようならん」と山川さんの人柄に信頼を寄せる支援者も「今回の選挙はカジノ・都構想が争点」とベースには維新政治への嫌悪がある。

 40℃を超える真夏の日も地域訪問を繰り返した。寒さにこごえる手で署名協力を求めて玄関に立った。その一つ一つの積み重ねが今回の票だ。

 開票結果を聞いた山川さんは新たな決意を語った。「4481人もの人が山川よしやすと書いてくれた。これは維新政治に対する市民の叫びであり、私たちに対する期待の声だ。これを力にさらに運動を前進させていく」

 最終日の夜、選挙事務所に子どもを連れた在日の人が訪れた。朝鮮学校に対する補助金を打ち切った維新を批判する山川さんに「選挙権はないが、弱い人の立場に立って頑て下さい」と激励した。「よく立候補してくれた。本当に投票したい人ができた」と直接聞いた。そんな市民の姿が忘れられない。山川さんは「安倍や維新に対する批判の声は多い。知らない人が山川頑張れと声援を送ってくれた。あきらめていた人たちが自分に託してくれた責任を痛感する。敗北とは思わない。市民の声を形にすることができたから。維新のバケの皮は必ずはがれる」と次を見据えた。都構想・カジノ阻止の闘いは明日から始まる。



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