2019年04月26日 1573号

【大津市議選 初挑戦の中川てつやさん 「とことん憲法生かす」と市民に訴え】

 大津市議会議員選挙(定数38)に49人が立候補。無所属・市民派として初挑戦する中川てつやさんは4月14日、選挙事務所に集まった支援者を前に決意を述べた。

 「大津市職員として38年働いてきた。越(こし)現市長の下で7年。この市長になってから行政が本当に冷たくなった」

 そんな職場経験が市政変革・議会改革への決意を促した。「一番問題なのは、憲法を市政に生かす視点が欠けていること。どんなにおかしくても『法律・通達上できない』と言うだけの市長、追認する市議会を自分の手で変えたい」

 「憲法を市政に生かす」とは、「市民の生命と暮らしをまもる公的責任をはたすこと」と考える中川さんは、選挙の中で3つの課題を訴えている。1つ目は、市役所の36ある支所を5年で11に削減する方針の撤回だ。市長は『過剰なサービスだ』という。中川さんは「高齢者、障がい者を切り捨て公的責任を放棄するもの」と批判する。2つ目は、水道、保育園の民営化を阻止すること。「命の水」は市民の生存権に直結する。保育水準の低下は健全な成長に関わる。損得勘定の民間に委ねてはならない。3つ目は議会の改革。「現職議員まで、議会は市長方針の追認機関と言う有様。市民派議員としてあばれたい」

 こんな中川さんを是非市議会に送ろうと、支援者がマイクを手にする。

 推薦を決めた社民党から沢田たか子幹事長が激励のあいさつ。沢田さんは教員から大津市議、滋賀県議になった経験がある。「現場の問題を議会で直接言える議員がいたら、市政は変わる。みんなが中川てつやになって、がんばろう」。支持を表明している立憲民主党からもメッセージが寄せられた。

 市民派議員として奮闘している京都府向日(むこう)市の杉谷伸夫市議やともに活動しているZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)大阪の森厚子さんから、選挙戦もともに闘う決意が述べられた。

 中川さんは、いろんな分野で活動する市民に支えられている。13年前大津市に編入された旧志賀町で産業廃棄物処理場建設をめぐり、反対派住民として町長に当選した山岡寿麿さんが出発式をしめるガンバローの音頭をとった。

 直後に、中川さんに駆け寄り握手を求める女性がいた。選挙事務所の近所に住まいする人だった。「家族分4票いれますから」。なによりの激励になった。

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