2019年06月21日 1580号

【福島と沖縄をつなぐ歌舞団まつり ストリートで広がった輪】

何でも語り合える場所づくりへ

 5月25日、「福島と沖縄をつなぐ歌舞団まつり」を行いました。今回のお祭りで印象に残ったことは、ストリートライブと沖縄写真展です。

 お祭りの宣伝のために、4月から福島駅前でストリートライブを4回行いました。毎回のストリートライブには、お祭りにも出演してくださった「星のくまさん」バンドのお二人が飯舘(いいたて)村から発電機とPA(音響機材)を持参して参加。素敵な音響でライブができました。また、駅前で、手踊りやエイサーを踊っていると、通りすがりの方が「私もやりたい」とその場で手踊りに参加したり、見ていた子どもたちが手踊りをまねして踊ったりと、踊りの輪がどんどん広がっていきました。

 4月27日のストリートライブに参加したNさんは、5月12日にも「歌や踊りが大好き」とうれしい連続参加。その日のライブで、じっと見ている方に声をかけると手踊りで参加してくださいました。ストリートライブでどんどん人のつながりができ、こんなに楽しいことは他にはありません。

 2つ目は沖縄写真展です。お祭りの当日、写真展のブースを作り、辺野古の自然や基地建設の写真、宮古島の風景、新しい基地などの写真を展示しました。

 20代の若者が「修学旅行で沖縄に行った。辺野古の基地はどうなっていますか」と話しかけてきます。「安倍さんのやっていることは、おかしい。基地を沖縄だけに押し付けている」と怒りをぶつけてくる人も。沖縄の基地について、沖縄戦についてなど、たくさんの話をすることができました。

 普段思っていても、なかなか言うことができない放射能への不安や仕事のことなどを気兼ねなく言える場、そして、楽しく踊ったり歌ったりする場が求められているのでは。福島・沖縄まつりを通して強く感じたことです。

 東京でも歌舞団カフェ≠開いて、私たちが生きていくために何でも語り合える場所を作り、そこからともに取り組む歌舞団員を増やしていきたいと思いました。

(「月桃の花」歌舞団・神子幸恵)

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 昨年5月に福島歌舞団をたちあげてから1年後の今年5月、福島駅前広場で「福島と沖縄をつなぐ歌舞団まつり」を開催いたしました。

 開催するにあたり、私事(仕事での悩みや経済的理由)でくじけたり、断念しようって思う時もありました…。ですが東西の団長に背中を押してもらい、改めて自分を奮い起こすことができ、そこからはノンストップで動く毎日。県内の学校に出演のアポを取りに伺ったり、ボランティアで参加してくださる方がさらに出演する方を紹介してくれたり。出店する方もトントン拍子で決まり。

 何といっても、同じ地元、郡山市のひとりが初心者なのにエイサーを根気強く練習して本番に臨めたこと。まさに私にとってかけがえのないキーパーソンです。

 本番は新聞社や地元テレビ局が取材にかけつけてくださり夕方のニュースで報道されるほどでした!

 また、何よりうれしい報告は、なんと7名の方が「エイサー踊ってみたい!」「手踊り一緒に踊りたい!」「沖縄の話したい!」「福島での話とか言えるところがなかったから参加したい!」と言ってくださり、以前から協力してくれた友人を含め現在では15名の方と繋がることができたことです。まさに"福島と沖縄をつなぐ"とお祭りのネーミングに込めた願いが実現した日でした。

 ひとりでは難しいことも、たくさんの協力があり実現できました。お礼の言葉をどれだけ並べても感謝しきれないくらいです。だからこそ、この日をバネにして今後は福島歌舞団の代表として飛躍的な活動をしていきたいと思わずにはいられない私です。

(福島歌舞団 大藤圭子)



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