2022年08月12・19日 1735号

【2022ZENKO こどもと教育分科会 子どもの声を聞き共有する場を 安倍国葬反対特別決議も】

 こどもと教育分科会の名称は「分断をこえ、ともに生きる教育を―子どもの声・現場の声に学ぶ―」。

 学校と教育をめぐって子ども・親・教職員などが抱える困難を出し合い共有し、それをこえていく手がかりを得られる分科会にしたいと準備。はじめに5人の方から報告を受けました。

 学校を行きたくない場と感じた経験を、「月桃の花」歌舞団の青島みのりさんに話してもらいました。みんな同じ行動をもとめられ窮屈に感じたこと、学校に行っていないとき周りの目が自分にとって一番しんどかったこと、ゆるさ・余裕・居場所こそ大切だと思うこと―などです。

 横浜市のフリースぺースたんぽぽの一之瀬百樹さんは、「不登校の子どもの居場所づくり支援と不登校の子どもを持つ家庭への経済的支援」をもとめる横浜市長あて要望書や、学校に行っていない子どもたちと行っていなかったお兄さん・お姉さんがオンラインゲームで楽しくあそぶあつまり「ゆるっとゲームくらぶ」の取り組みを紹介しました。

 学校の状況については、大阪市のステップアップ研修(指導改善研修)の実態をNさんに報告してもらいました。元大阪市立小学校長久保敬さんからは、映像メッセージで国や企業が求める人材づくりのための数値目標に縛られている教育現場にとって大切な視点を話してもらい、新研修制度や「特別支援学級での授業半分以上」通知への言及もありました。

 大阪市のフリースペースひまわり・小川裕子さんは分科会に向けて集めたアンケートを報告。「小1の息子が『お母さん、小学校はしんどいからもう行かない』と言った」「6時間目は教科ではなく、自分の好きなことに取り組める時間になったらいい」などです。

基準は子どもの笑顔

 大阪、東京、Zoomと合計5グループに分かれて活発に討議。その後の全体討議で、「(アンケートに引き続いて)子どもの声を聞く関係を継続し、広げよう」「子どもの声を共有する場を作ろう」「子どもの今を豊かに/教育評価の基準は子どもの笑顔」「子ども家庭庁・子ども基本法反対」を確認しました。

 また、学校・子どもの視点から安倍国葬閣議決定反対の特別決議も確認。アンケート協力者等に、分科会報告とともにこの特別決議についても伝え、子どもたちといっしょに考え合えればと思っています。

(教職員なかまユニオン・松田幹雄)

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