グラフ:先進国の二酸化炭素の排出割合 click
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グローバル資本主義を代弁するブッシュ政権の本質を象徴的に示すのが気候変動枠組み条約からの一方的離脱表明だ。
九七年の京都議定書は、地球の温暖化を防止するために二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出量を九〇年段階のレベルから五・二%削減する枠組みを定めた。米国政府は、この京都議定書から離脱し、削減義務を負わないと宣言したのである。その理由をブッシュ大統領は「発展途上国の削減義務がない」「(七%の削減目標が)米国経済に打撃」としている。
国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)は今世紀末には地球の気温が最大で五・八度上昇すると予測している。気温上昇で南極の氷山が融解し海面が上昇、島国は水没、平野部が減少し農耕地が消失、生態系が破壊されるなど計り知れない被害が生じる。
米国人口は世界の四%だが、CO2排出量は世界全体の二五%以上。米国民一人当たりの排出量は途上国平均の十倍、ネパールと比べると二百八十倍になる。米国は温暖化に対して最大の責任を負っているのである。
ブッシュ政権は「国益」を掲げて離脱表明したが、国民の利益ではなく一部の大企業の利益のためだ。ブッシュ大統領は、国内の火力発電所から排出されるCO2の量を「大気浄化法」で規制するという大統領選での自らの公約さえあっさりほごにした。火力発電所に燃料を売る石炭・石油業界と天然ガスへの切り替えをコスト増として嫌う電力業界からの強力な陳情に応えた結果である。アラスカ州の国立野生生物保護区の中での原油掘削を拡大する法案も提出している。
さらにスリーマイル原発事故以来途絶えていた原発の新規建設も認めようとしている。
石油・石炭業界や原発産業の利益のために、米国のみならず地球全体の環境破壊もまったく意に介さない、これがブッシュ政権だ。