2005年12月16日発行916号

【無防備地域宣言を求める直接請求署名 京都市・品川区で署名提出 戦争協力しない市民の声を結集】

 京都市と東京・品川区での無防備地域宣言条例制定直接請求署名は、法定数を大きく突破し選管に提出された。憲法改悪、国民保護計画など戦争国家作りへの強い反対の声を結集した。

京都市左京区選挙管理委員会に署名簿をてわたす(12月5日・京都市)
写真:高く積み上げた署名の束を提出する

大阪以上の署名者率 京都市

 無防備地域宣言をめざす京都市民の会は12月5日、無防備平和都市条例制定を求める直接請求署名4万1116筆を各区選管に提出した。

 署名は最後の1週間で急速に伸び、法定数の約1・8倍に達した。政令指定都市では昨年5月の大阪市(6万1千署名、法定数約1・5倍)に続き、大都市での無防備直接請求運動を発展させた。

 左京区選管に提出した石田哲夫事務局長は「署名スタートの日に自民党が新憲法草案を発表。署名期間中にはブッシュと小泉が京都を訪れ、日米軍事同盟の強化を約束した。4万をこえる署名は、こうした動きを何とか止め戦争に協力しない街づくりを、と願う市民の切実な声の表れです。平和を願う全国の人々に大きくアピールする署名運動だったと思います」と語った。

市民の力で条例制定へ

 条例案の審議は1月中旬以降に開催される臨時市議会になる見通しだ。

 市民の会は12月4日に「条例実現にむけた市民のつどい」を開催。条例制定への第2ラウンドの取り組みを開始した。

 京都市当局との交渉や市議会議員への働きかけを強めるとともに、1月15日に国際シンポジウムの開催も予定している。世界遺産が数多くある京都の文化財の保護、ジュネーブ条約などの国際条約の中身をどう実現していくのかという観点から市議会論議を規定していく。

10034筆の署名を集約(12月2日・品川区)
写真:署名の入った段ボール箱をテーブルに並べて提出

1万筆を突破 ―品川区

 署名期間最終日の11月27日に9千筆を超えた東京都品川区の無防備平和条例直接請求署名は、その後も持ち込みや郵送で続々と増えた。

 署名提出日の12月2日、直前の集約で1万筆を突破したことが確認されると、品川無防備平和条例の会事務所には「よかった」の声がわき、にこやかな顔が並んだ。

 共同代表の山本佳子さんは10034と総数を書き入れながら「これで成立へ弾みがつきそう」と語った。

 提出した署名が区選管により審査された後、会は1月4日に本請求を行なう予定。

 12月19日には署名運動の成果を報告し今後の条例成立をめざす集会を開催。500人にまで広がった受任者・協力者に協力を呼びかけて議員要請行動を強める。12月27日に予定している超党派議員との懇談会を成功させ、1月中旬にも開かれる臨時議会で成立をめざす。

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