2006年09月15日発行952号

【都教委に抗議デモ 教育基本法改悪 「日の丸・君が代」強制は許さない】

教育基本法改悪・「日の丸・君が代」強制反対を呼びかける(8月30日・東京)
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 教育基本法改悪の露払いを担う石原都政に対して8月30日、抗議のデモが行われた。参加した約400人は、都庁前で「『日の丸』『君が代』強制反対」「教育基本法改悪反対」の声を上げた。


 主催したのは、東京都教育委員会の暴走をとめよう!ネットワーク(略称は都教委包囲・首都圏ネット)。デモ出発地点の新宿区内の公園には、都教委に処分された都立高校教員ら約300人でつくる「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会や「君が代強制解雇裁判」被解雇者の会、鉄建公団訴訟原告団、「つくる会」の教科書採択に反対する杉並親の会などが、ノボリ旗を掲げゼッケンを着けて集まった。

 主催者を代表して事務局の渡部秀清さんは「教育基本法改悪が秋の臨時国会で狙われている。侵略戦争に駆り立てる改悪にほかならない。石原都知事と横山教育長の暴走は止まっていない。それでも反対闘争の火は消せない。改悪を先取りする都教委がそうであるように破綻するにちがいない」とあいさつした。参加者からは「私たちは憲法と教育基本法をよりどころとして処分撤回を闘っている。改悪との闘いは私たちの闘いだ」(被処分者の会)など、教育基本法改悪との闘いが強調された。

石原都政に抗議のシュプレヒコール
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国会へ緊急行動を

 教育基本法の改悪をとめよう全国連絡会からは呼びかけ人の三宅昌子さん、大内裕和さんが参加。三宅さんは「組合の中だけではだめ。様々な組合、何の団体にも属していない人が一緒に表現できる広場が必要だ。この秋、11月12日には全国集会を開く。これをどうつくれるかが重要だ」と訴えた。全国連絡会は9月22日の国会開会にあわせて国会前集会や院内集会など緊急行動に取り組む。

 デモは新宿駅周辺の繁華街を通り、沿道の注目を集めた。特に教育委員会のある都庁第2庁舎前では、シュプレヒコールのボルテージも上がる。「愛国心の強制反対」「愛を法律で決めるな」「学校に自由を返せ」―教育委員会を人間の鎖で包囲する人たちと道路を挟んでエールを交換した。

 都庁は見学する外国人も多い。韓国人観光客はバスの窓から身を乗り出してデモの写真を撮り、手を振って声援。歩道を歩いていた中国人観光客の一行も写真を撮り全員がチラシを受け取って見入っていた。

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