2008年06月06日発行 1037号

【尼崎市 法定数の2倍達成 市民の怒りの強さが反映】


  兵庫県尼崎市の無防備署名運動も5月25日に終了。JR立花駅前で開いたカウントダウン集会で集約した署名数は、14672筆。法定数(約7600筆)の 2倍だ。

  尼崎市に平和無防備条例をめざす会の高島ふさ子事務局長が、1か月間の署名運動をふりかえってまとめの報告を行った。

一筆の重みを市長へ

 「市役所前でスタートしたときから、すぐに市民が署名をしてくれて、いけると思ったがその通りになった。市民の反応はよく、12日目で法定数を超えたの はその表れだった。後期高齢者医療制度など福祉の切り捨てへの市民の怒りが強いのが、印象的だった。『軍事費を削って福祉に回せばいい』の説明をよく理解 してくれた。署名が始まってから受任者も増え、後半は事務所や市役所前に署名簿を持ち込む人が増えた。普段は接点のない人に広がっていったのが実感でき た。これからは市長の賛成意見の獲得をめざし、議会審議に向かっていきたい」

 請求代表者の一人・宮城正雄さん(沖縄県人会兵庫県本部相談役)も姿を見せて発言。「昔の仲間から『平和な時代になぜこの署名か』と聞かれたが、有事法 制ができて戦争準備の物資の確保ができるようになった。徴兵制があってもいいという空気もある。尼崎市も保守化がすすんでいる中で、この運動は大事だ。こ れからもがんばりましょう」

 参加者の1分間アピールでは、「弱者切り捨てへの怒りの強さを感じた」「市民は今の社会にもすごく怒っている」「30年近く尼崎に住んでいたが、今まで 知らないところにも出かけた。楽しかった」「戦争体験者の話が忘れられない」「一人ひとりの思いがすごく伝わった。一筆の重みを感じた」などの感想が出さ れた。

 近藤伸一代表が「ほんとうに市民一人ひとりと語り合った1か月間だった。大事なことやと痛感した。第2ラウンドは、この市民の思いを市長や議会にぶつけ ていくことだ」と締めくくった。
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