2008年11月28日発行 1061号

【署名の後は無謀にも「無防備平和・札幌本」出版へ 寄稿―無防備・平和のまちをつくる札幌市民の会・谷百合子さん】


名前を変えて再出発


 2007年秋の無防備平和条例制定の署名から1年が過ぎました。つい昨日のことのようでもあり、はるか昔のようにも感じられます。ふり返ると、180万都市での無防備署名行動がいかに無謀であったかと今さらながらに思います。

 全力を使い果たしたので、札幌無防備運動はしばらくお休みと気を抜いていたら、署名仲間の希望で名前を変えて再出発することになり、さらに私はこの貴重なエネルギーを記録に残したいという衝動に駆られてしまいました。

 年内には発行し、あこがれの出版記念パーティを開催したいと心躍らせております。

 座談会が中心で、森啓さんの司会、札幌市民、本州からの支援の皆さん、上原公子さんも加わって無防備談義に花が咲いています。署名に参加した札幌市民、 道内、道外の支援の皆さんの声や、前田朗さん、澤野義一さんの原稿、全国の無防備の流れや資料も掲載しました。マブイシネコープの木村修さんの写真が各章 の締めを飾っています。表紙も札幌らしいものになりました。乞うご期待!

無防備地域宣言 帯広の一歩

 札幌でまかれた無防備の種は、風にのり帯広で芽吹き始めています。歩行者天国でのチラシまきに始まり、木村さんの講演会に続き、10月14日は駅前の十 勝プラザで森啓さんの講演会を開催しました。『バークレー・市民がつくる町』上映のあと、札幌と本州からご一緒した4人が、体験を話しました。20数名の 皆さんが「森節」に聞き入り、熱心な質問が続きました。帯広市民の笠原美香子さんを中心に、学習会を重ねていくとのことです。11月28日(午後6時30 分・十勝プラザ403)、29日(午後1時30分・藤丸8階市民活動交流センター)には前田朗さんの講演が決定しています。 

 木村、森、前田の3拍子が揃ったことになります。来年2月5日の岩国前市長井原勝介さん道内講演ツアー帯広のグループと取り組むそうです。

 帯広の大地に無防備色の花(?)が咲く日を祈って、応援しましょう!

学習会とサナテレビ

 署名をきっかけに始まった自治体学は、森さんの指導のもと超ビギナーたちの頭脳にじょじょに浸透している模様です。12月13日には玄米カフェじょじょで、学習会母体のコードピンクの会の呼びかけでコンサートを開きます。

 無防備宣言活動の理論の基盤は国際法と憲法9条ですが、署名を体験してつくづく感じたのは、自治体学を学ぶ必要性です。今、中央政府と地方自治体の問題 が泥沼化しています。市民自治の理論を学び、政府の横暴に抗する力をつけたいと思い、コードピンクとは別枠で森さんに松下圭一を読む会をお願いしました。

 世に憲法9条の学習会はあまた存在しますが、「市民自治の憲法理論」を学ぶ会は少ないのではないでしょうか。現在のテキストは松下圭一著 『日本の自治・分権』です。しっかり学んで、無防備宣言を否定する弱腰の市長さんたちを励ましたいものです。

 サナテレビの上映はおなじみの溜まり場、じょじょで不定期に開いてきましたが、新しく上映会場を広げました。無防備署名で大変お世話になった和田みかよ さんのレストラン「みんたる」と宮の森のエコロジーレストラン「タナポターニ」で定期的に上映会ができるようになりました。どちらの会場でも若い人の参加 が増えて嬉しい限りです。

井原勝介さん北海道ツアー

 井原さんを2009年1月31日〜2月7日までお招きします。札幌無防備の受任者でもあったTさんと計画しました。各地は講演と、基地拡張に立ち向かう 岩国市民を描いたドキュメンタリー映画『貧者の一灯』の上映ですが、2日間ある札幌講演の1日は、井原さんと森さんの政府と自治体論についての対論をして いただきます(2月3日午後6時 かでる2・7)。

署名活動後の活動

 署名活動後、各地の皆様は何をしておいででしょうか?
 学習会のヒント、講師のご紹介、イベントのことなどお知恵をお貸しください。
ホームページに戻る
Copyright Weekly MDS