2010年05月28日発行 1134号

【キヤノン偽装請負訴訟・支える会総会 キヤノンを絶対許さない】

 キヤノン偽装請負事件訴訟の第5回口頭弁論が5月17日、東京地裁で行われ、傍聴席に入り切れない多くの支援者がかけつけた。

 この日は原告代理人・雪竹奈緒弁護士がパナソニックPDP事件最高裁判決について「労働者供給事業禁止を規定する職安法を排斥し、派遣法のみが適用され るとして違法派遣を合法化している」と批判する意見陳述を行った。裁判は双方の主張がほぼ出揃い、次回7月1日午前10時半からの口頭弁論(527号法 廷)で立証に向けた審理が行われ、秋以降、いよいよ証人調べという正念場を迎える。

 夜のキヤノン非正規労働者組合を支える会総会で、主任代理人の笹山尚人弁護士は「キヤノン争議は労働者派遣の異常を告発し、派遣法是正を求める流れの中心にある大争議。パナソニックPDP判決をひっくり返し、派遣法抜本改正を求める運動の中で勝利をつかむ」と強調した。

座り込み行動で闘う

 「6月8日、キヤノンを含め栃木で闘う争議が東京本社を攻める1日行動に取り組む」(栃木労連・武藤さん)「派遣法改悪阻止に向けて国会議員要請、国会 前座り込みで共に闘おう」(吉岡力さん)「キヤノン本社のある大田区で企業の社会的責任を追及する行動を連帯・共同して取り組みたい」(大田区労協・武田 議長)など、多くの争議が手をつなぎ共同行動で闘おうとの発言が相次いだ。

 最後に、原告の阿久津真一さんは「人前で話すのが苦手で何日も悩むし、ビラを作ることもつらい。でも、何もやらずキヤノンのいいなりの判決はもっとつらい。賃金差別や不安定雇用を続け、人の心を踏みにじり謝罪もしないキヤノンは絶対に許せない」と力強く語った。
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