2010年06月04日発行 1135号
【ヤンマー争議で東京行動 中労委は不当労働行為の認定を】
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ヤンマーびわ工場(滋賀県長浜市)の雇い止めと闘う佐々木真一郎さん、稲森秀司さんが5月18日、初めてヤンマー東京支社前で宣伝行動を行なった。期間従業員の労働条件をめぐる団交拒否を不当労働行為と認定した滋賀県労働委員会命令(今年1月)を不服として会社側が再審査を申し立てた中労委でこの日、第1回調査があったのに合わせて取り組まれたもの。
東京駅八重洲口のヤンマー・ビル前に「ヤンマーは不当解雇を撤回せよ」の横断幕が掲げられ、2人が所属する派遣パートユニオン関西のほか首都圏なかまユニオン、東京管理職ユニオンなどののぼり旗が林立する。パナソニック争議の吉岡力さん、日赤献血センターの雇い止めと闘う廣瀬明美さん、国労闘争団の田中博さんらも駆けつけた。
首都に響く争議の歌
佐々木さんは訴える。「びわ工場は正社員233名、派遣325名。派遣は基幹的労働力なのに差別が激しかった。風邪で休みたいと電話した同僚は『出て来い』と言われ、出社すると『出て来れるなら1日働いて帰れ』。解雇されれば職と住まいと両方失うので、従うしかない。08年6月、労働局に派遣受け入れ期間制限違反で申告し、直接雇用をかちとったが、ヤンマーは『期間従業員とし生産変動の調整弁として使う』と明言。一度も更新せず、09年2月に250名を雇い止めにし、『労働局の是正指導に従った。何が悪いネン』と開き直っている。ヤンマーの今年度の内部留保は1064億円。解雇された期間従業員250名を164年間雇える金額だ」
稲森さんが続く。「期間従業員に身分が変わった時、コンプライアンス(法令順守)行動基準という冊子を配布された。『約束を守る、人権の尊重、ウソをつかない、安全が最優先』と書かれていたが、一切守られていない。私は08年2月、左足首ねんざの労災に遭った。ヤンマーは派遣会社にも労基署にも報告せず、診察を受けた整骨院が会社の総務に連絡すると、『現認者がいないので労災と認めない』と回答した。完全な労災隠しだ。解雇した250人全員に謝罪するまで絶対に許さない」
発言の合間には『ヤンマー争議の歌』(歌詞別掲)。東京駅の真正面、ビジネスマンや旅行者があわただしく行き交う場所に「僕の名前は『偽装』 / 僕の名前は『請負』」の歌声がにぎやかに響き渡った。
ヤンマー争議の歌
(ヤンマーのCMソング『ヤン坊マー坊の唄』にのせて)
1
僕の名前は「偽装」
僕の名前は「請負」
二人合わせてヤンマーだ
君と僕とでヤンマーだ
業務の改善やりません
雇用の安定したくない
期間社員も初回で首切り
儲けのためなら皆偽装
小さなことから大きなことまで
ごまかす力だヤンマーディーゼル
2
僕の名前は「税金」
僕の名前は「隠し」
二人合わせて「脱税」だ
君と僕とで「脱税」だ
苦しい言い訳広報部
見解相違とごまかして
国税局から追徴課税
脱税ばれたよ悔しいな
次はうまく隠してみせます
ごまかす力だヤンマーディーゼル
3
僕の名前は「組合」
僕の名前は「潰し」
二人合わせてヤンマーだ
君と僕とでヤンマーだ
うるさい組合要りません
団体交渉したくない
地労委命令拒否をしました
不服を告げて中労委
無駄な抵抗あきれた対応
ごまかす力だヤンマーディーゼル |
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