2012年06月22日発行 1236号
【非国民がやってきた！（１３６）〜泣くのは嫌だ 笑っちゃおう（８）】
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山形上空の絨毯を蚊の黒い塊が覆っている。
偽博士・偽モッキンポット師・偽フン――痛い、痒い、痛い！助けて〜〜
――今度は南の空から、ふくお蚊、しずお蚊、おおさ蚊、もりお蚊、いしお蚊、もお蚊、あんな蚊、とみお蚊、ふじお蚊、な蚊、あさ蚊、そう蚊、ひだ蚊、かつ
し蚊、とつ蚊、ひらつ蚊、よこす蚊、ながお蚊、すざ蚊、たかお蚊、すず蚊、まつさ蚊、こう蚊、かめお蚊、かいづ蚊、とよな蚊、ひがしおおさ蚊、たからづ
蚊、かさお蚊、みやわ蚊、うしぶ蚊、のべお蚊、みた蚊、きいた蚊、あのたん蚊、つるお蚊、まさよしととうきょうろまんち蚊。
おまけに、あかさ蚊、のぎざ蚊、ふじみざ蚊、とみさ蚊、やよいざ蚊、きたのざ蚊、なんださ蚊、こんなさ蚊。坂の町・小樽から援軍に来たのは、いなりざ
蚊、うまおいざ蚊、うまやのさ蚊、がいじんざ蚊、かんだざ蚊、かんのんざ蚊、じごくざ蚊、じゅういちざ蚊、だんござ蚊、ていしゃばのさ蚊、なべこわしのさ
蚊、はげましのさ蚊、ふなみざ蚊、みはらしざ蚊、もみじばしのさ蚊、やまのうえのさ蚊。神戸からも、あおばざ蚊、いなりざ蚊、かすがのざ蚊、きたのざ蚊、
きつねざ蚊、さくらざ蚊、たぬきざ蚊、ちどりざ蚊、ちもりざ蚊、てんじんざ蚊、はんた〜ざ蚊、ふどうざ蚊、べんりざ蚊、むすめざ蚊、りぼんざ蚊。
偽モッキンポット師――もうダメや〜〜〜。なんや痛みも感じんようになってもうた。
偽博士――老大蚊さん、わかりました、蚊の尊厳を大切にします。
――最後は海外からも、あめり蚊、どみに蚊、じゃまい蚊、こすたり蚊、あふり蚊、みなみあふり蚊、たんがにい蚊、あらす蚊、だっ蚊、めっ蚊、かさぶらん蚊
のダンディ蚊爆撃部隊による絨毯相手の絨毯爆撃。
掃討戦は、あかし蚊、おじろじ蚊、だまじ蚊、にほんじ蚊、のろじ蚊、へらじ蚊、まえがみじ蚊、あるぱ蚊、なうし蚊、とろい蚊、ばららい蚊、ぺれすとろい
蚊、にっかぽっ蚊、あさは蚊、しめんそ蚊、かかあでん蚊、ちわげん蚊、かくかくしかじ蚊、せきにんてん蚊、まだつづくの蚊、いいかげんにせん蚊。
偽フン――ブン！ブン！ どこにいるんだ。早く何とかしてくれ！
――空中にサッと登場したブンが蚊に一言囁いて消える。とたんに、蚊の大群が絨毯から離れ、一斉に地上の山形に戻っていく。
偽モッキンポット師――やれやれ、助かった。
偽博士――モッキンポット先生、顔が真っ赤にはれあがって・・・（笑）。
偽フン――ブン、蚊どもに何て言ったんだ。
偽ブン――（再登場して）「この３人は放射能汚染まみれだから、血を吸うと内部被曝するよ」って言ってみたんです（と言ってすぐに消える）。
偽モッキンポット師――放射能汚染まみれって、どういうことや。
偽フン――自分で言っておったじゃないか、連載第１回（129回）で「今流に言うたら放射能汚染まみれの神父や」って。
偽モッキンポット師――それは言葉の綾っていうもんやで。
偽博士――ひさし先生の世界では言葉の綾は現実の綾ですよ。
偽フン――そうとも、ここは井上ワールドだからな。
３人で「言葉は現実」を歌う。
言葉は言葉 でもね
言葉は現実をつくる かもね
言葉は現実を変える だろね
言葉は現実になる そやね
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