2012年12月07日発行 1259号

【キヤノン偽装請負争議 公正な和解の実現へ重大局面 12・18総決起集会に参加を】

 労働者をモノ扱いする偽装請負への謝罪と正社員としての雇用を求めるキヤノン争議が重大な 局面を迎えている。

責任逃れを許さない

 3月の株主総会で「何年かけても裁判で決着をつける」(御手洗冨士夫会長兼社長)としていたキヤノンが翌月の東京都労働委員会の調査で一転して和解協議 に応じる姿勢を見せて以来、半年あまり。示された和解案は、低額なバックペイ・解決金しか認めていない。労働者を10年近く違法に不安定な状態で働かせ、 違法を正そうと結成された組合に対して不当労働行為を行い、組合員を解雇したことを顧みない責任逃れの案となっている。都労委も「双方が歩み寄りを」とは 言うものの、労働者の権利救済機関にふさわしい解決のイニシアチブをとろうとしていない。キヤノンの狙いは、東京地裁が主導する超低水準の和解に逃げ込む ことだ。

 キヤノン非正規労働者組合の阿久津真一委員長は訴える。「争議の発端はキヤノンの偽装請負という不法な働かせ方にある。私たちの側が和解のための努力を しているのに、キヤノンは『この種の事件の解決と遜色ない案』と歩み寄りを拒否し続けている。組合員の生活と雇用を保障する解決を何としてもかちとりた い。そのことが失業や不安定雇用のない社会への一歩になると思う」

 同組合と同組合を支える会は、争議解決に向けた緊急団体署名の集中を呼びかけるとともに、12月18日にはキヤノン本社のある東京・大田区下丸子で総決 起集会を開き、公正な解決への決断を迫る。

◆12・18キヤノン偽装請負争議総決起集会 18時30分開会 大田区民プラザ(東急多摩川線下丸子駅すぐ)


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