2016年03月25日発行 1421号

【「高浜とめた。みんなで止めた」 画期的な地裁決定 びわこ集会に1500人】

 「原発のない社会へ2016びわこ集会」が3月13日、滋賀県大津市内で開催された。福島原発事故後、毎年、県内の反原発運動団体が総結集している。今年は大津地裁による高浜原発3、4号機運転停止を命じる仮処分決定(3/9)を受け、昨年の1・5倍、1500人が集った。

 基調報告は井戸謙一弁護団長。「史上初めて司法の判断で、動いている原発がとまった」と決定の画期的意義を確認。特徴を2点にまとめた。

 「1点目。これまで電力会社が立証すべきは、安全基準に合致との判断を得たことだけだった。だが、福島事故後、規制内容がどう厳しくなり、それにどう答えたのか、裁判所にわかるように説明すべきという新たな枠組みを作った。2点目。事故後、原子力基本法が改定され国際基準にのっとることが明記された。国際基準はIAEA(国際原子力機関)の深層(5層)防護。新規制基準は5層目の住民の安全を守る避難計画を含まず原子力基本法違反である」。

 井戸さんは「原発を止める判決はよほどの変わりものか、決意しないと書けなかった。これからは普通の裁判官が普通に判断すれば書ける時代が来た。全国の裁判に影響を与えるもの」と強調した。

 福岡県からの参加者は「うれしくてここに来た。ぜひ地元に伝えたい」と語った。集会後のパレードでは「高浜とめた。みんなで止めた」とのコールが響き渡った。

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