2016年03月25日発行 1421号

【5周年の3・11 経産省・東電本社に抗議】

 東日本大震災・福島原発事故から5年の3月11日、経済産業省前や東京電力本社前、国会周辺で原発ノーの行動が繰り広げられた。

 経産省前テントひろばはこの日で1644日を数える。代表の淵上太郎さんは高浜原発運転差し止め仮処分決定について「福島事故を十分に検証しないまま新たな規制基準を作ったことこそ問題、と指摘した」と高く評価。双葉町から避難した亀屋幸子さんは「私の家を奪ったのは原発。なんで(避難指示解除で)私が家賃を払わなくてはならないのか。苦しい5年間、ここまで来られたのは一緒に闘ってくれるみなさんがいたから」と言葉を詰まらせた。

 「3・11はここに来なければ」と切り出した火炎瓶テツさん。「フクイチ事故は終わってない」「どの面(つら)下げてオリンピック」とリズミカルにコールをリードした。元京大原子炉実験所助教の小出裕章さんもかけつけた。「被害者の生活はどん底なのに、政府は経済最優先と言う。正しい情報を伝えるため4月開局する『自由なラジオ』に協力したい。真実から目を背けずに生きていく」

 東電本社前では、さようなら原発1000万人アクションの鎌田慧さんが「日航ジャンボ機事故のとき会社は被害者の家を謝って回った。東電はいまだに謝らない。福井地裁・大津地裁の決定は、もう原発は日本にあってはいけないことを示した。沖縄で新基地建設工事を中止させているように、一つ一つ積み上げていこう」と訴えた。

 前双葉町長の井戸川克隆さんは、嘘をつき続ける東電に怒りをぶつける。「2002年、勝俣元会長は私に『(トラブル隠しで)東電の信用は失墜したが、生まれ変わります。何でも報告します』と言った。約束を果たし、一日も早く元通りの生活をさせなさい。それが私の要求だ」

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