2016年05月20日発行 1428号

【5・3憲法集会に5万人 改憲狙う安倍内閣にノー  2000万署名は1200万筆突破 あらゆる人権課題が総結集】

 憲法施行69年の5月3日、東京・有明防災公園で憲法集会が開催された。昨年を1万3千人上回る5万人が参加し、改憲を狙う安倍内閣にノーをつきつけた。

 立憲デモクラシーの会共同代表の山口二郎・法政大教授が「野党の結集をもたらしたのは市民の力。北海道補選のように、野党と市民がまとまれば勝てる」とあいさつ。

 101歳になるジャーナリスト、むのたけじさんは「70年間誰も戦死させなかった。道は間違っていない。若いエネルギーが燃え上がり、女性たちが立ち上がっている。戦争を殺さなければ死ぬ資格はないという覚悟でとことん頑張りぬこう」と訴えた。

 公園内は見る見る埋まり、テープで表示された集会区画の中にはとても収まらない。ステージの発言を聞き逃すまいと熱心にメモをとる人びとの姿も見られた。

各分野から安倍批判

 リレートークでは各分野から安倍政治への批判が続く。

 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの青木初子さんは「代執行訴訟の和解後も安倍の姿勢は変わらない。現場では闘いが継続し、応援を待っている」と、5月15日の新宿アルタ前デモへの参加を呼びかけた。

 「政府による避難指示解除・補償打ち切りは憲法13条(個人の尊重)違反」と指摘するのは、原子力資料情報室の片岡遼平さん。「熊本・大分地震が起きても川内原発を動かし続け、再稼働を進める安倍政権に反対の声を」

 朝鮮高校の生徒たちがチマ・チョゴリ姿で登壇。「高校無償化から朝鮮学校だけ除外する日本政府の露骨な差別に対し裁判を起こし、毎週金曜、文科省前で訴え続けている。しかし、政府は朝鮮学校への補助金見直しを促す通知を出し、補助金を停止する自治体も。私たちは差別に負けることなく強くたくましい人間になる。必ずや闘いに勝利し、力強い在日同胞社会を築きあげる」と決意を語る。

 日本労働弁護団事務局長の嶋ア量(ちから)さんは「安倍政権は職場での憲法違反を助長している。長時間労働を加速しブラック企業に栄養を与える労働基準法の改悪、雇用を不安定にする解雇の金銭解決制度。憲法を職場に取り戻そう」。

 「憲法守れ」「戦争反対」「みんなの暮らしに税金使え」のコールを挟んでスピーチしたシールズの奥田愛基(あき)さん。「主権者は私たち一人一人。70年の不断の努力がこれを支えてきた。ここで終わるわけがない。憲法はまぎれもなく私たちの言葉」

6・5国会大行動へ

 戦争法廃止統一署名が1200万筆を突破と発表されると、ひときわ大きな拍手が。署名は5月19日、政府・国会に提出される。今後の行動として、2000万筆達成に向け6月末まで署名継続、毎月19日の集会と第3火曜日の街頭宣伝に加え、6月5日「全国総がかり大行動」を「国会前に昨年8・30の12万人を上回る人たちが集まり、安倍政権を揺さぶり退陣に追い込もう」と提起した。

 民進、共産、社民、生活各党の党首がこぞって登壇し、「参院選で安倍政治を終わらせる」と決意表明があった。

 集会後は会場周辺をパレード。平和と民主主義をめざす全国交歓会も「参院選で安倍を倒そう」のコールや『安倍しんぞうおろし』の歌などでアピールした。



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