2016年08月05日発行 1439号

【参院選を闘いぬいて/福島みずほさん/民主主義に観客はいない/信頼を紡ぎ、一生の友人に】

 激戦を勝ちぬき、市民と政治をつなぐ貴重な議席を守った福島みずほさん。7月11日、東京・四谷の事務所で行われた参議院選挙報告会で、新たな6年間の闘いへ抱負を語った(編集部の責任でまとめました)。

 お一人お一人のかけがえのない思いをいただいて国会に戻ることができました。ありがとうございます。

全国で市民とつながる

 この選挙で新しいつながりをたくさん持てました。全国各地の福島みずほ応援団は全部混成チームです。社民党、労働組合、I(アイ)女性会議、若い避難ママや安保関連法に反対するママたち、シールズ、緑の党や新社会党、全交さん、LGBTの人たち、犬猫殺処分に反対する人たち。いろんな方たちが一緒になり、たくさんの市民とつながった。

 “ずんずん街宣”が私の新しい運動スタイルです。高い街宣車の上から「今の政治状況は…」みたいに言うのは気持ちに合わなくなりました。街宣車で手を振るのも大事ですが、それよりも短くても話をする、街頭演説でコンパクトに政治への思いを言う。

 シールズの「民主主義って何だ」「これだ」がすごく新鮮でした。議員など特別の人が政治の担い手ではない。民主主義に観客はいない。みんなが主権者。選挙もそういう運動になった。ささやかでも触れ合いがあり、みなさんからの訴えを全部受けとめて栄養にし、それを基に自分も一緒にやっていく。掛け値なしに政治を変えたいと願っている人たちと一緒に活動できて本当によかったです。

 これから6年間、福島みずほをこき使い、福島みずほと一緒に活動していってください。私ももう何も怖いものはありませんから、存分に議員会館を使いながら、全国に世界に発信したい。メインは憲法と脱原発と社会民主主義のテーマですね。

 脱原発の行政交渉は何百回と重ねてきました。これをもっと実のあるものにし、成果を上げていきたい。ドイツのような倫理委員会を作って脱原発の議論をきちっとやり、脱原発基本法案を国会に提出したい。映画監督の松井久子さんや鎌仲ひとみさんも応援に来てくれましたが、そういう映画の上映会も開きたい。

 憲法改悪阻止は何よりも大切です。議員会館で勉強会を続けると同時に、全国各地で昼は憲法カフェ、夜は憲法スクールといった運動を、多人数でなくてもいろんな形で広げていきたい。地べたを這う今回の選挙でしたが、まだ言葉が届ききれてない方たちもいるなぁと思っています。初めて会う人をもっとつくり、「政治は遠くない。あなたが主役」と語りかけたい。もっと人びととつながらないと、国民投票だって危ない。

 統一自治体選挙が3年後にあります。今回、去年新しく議員になった人たち、市民派無所属の人たちもすごく応援してくれました。おかしくなっている自治体がいっぱいある。政治をまっとうなものにするにはやはりいい人を議員に送り出したい。私自身も、未来を担う若い人たち、女性たちを応援していきます。

改憲など絶対させない

 沖縄や福島、鹿児島などシビアな問題を抱えて運動があるところでは勝っています。沖縄ずんずん街宣で辺野古のテントへ行くと、みんな首を長くして待っててくれて「みずほ」コールが。当選が決まって電話したら、山城博治さんや島袋文子おばあがとても喜び、「活動してきてよかった。この人たちとの信頼関係で、必ず辺野古新基地建設を阻止するぞ」と決意を新たにしたところです。

 選挙戦で出会った仲間が末永い信頼関係をきちっと紡ぎながら、一生の友人となって一緒にやっていければ本当にうれしい。この事務所はオープン、こんな企画を一緒にやろうよっていうのもいつでもウェルカムです。私は一人で頑張ろうとは思ってません。豊かなネットワークをつくって広がっていきたい。

 憲法改悪など絶対させないよう力を合わせましょう。希望のかけらがあれば希望はどんどん大きくなります。みなさん一人一人が希望を担い、この社会をもっと住みやすい社会に変えていきましょう。

ホームページに戻る
Copyright Weekly MDS