2016年08月05日発行 1439号

【佐久間忠夫さんを悼む 民主主義的社会主義運動(MDS)佐藤和義委員長】

 本紙コラム『言いたい放題』を2005年12月から2014年4月まで執筆してきた、元国労闘争団の佐久間忠夫さんが7月10日、逝去された。85歳。民主主義的社会主義運動(MDS)佐藤和義委員長の追悼の言葉を掲載する。

 佐久間さんとはどういう人であったか。

 佐久間さんは戦後の労働運動を現場の国労組合員として闘いぬいてきた。私たちが知っている佐久間さんの闘いは国鉄分割民営化反対闘争、人活センター、清算事業団の闘いであった。彼は当局、権力の攻撃にひるむことなく闘う。仲間と共に。そして闘い方は柔軟に楽しくする。彼の闘いはその立場で一貫していた。人活センターに送られ組合員みんなが苦しいと感じているとき闘いの口火を切る。そしてなかまに共に闘うよう勧めていく。みんなに言いたいことを言わせて団結を強めていく。その力が当局を譲歩させていく。

 私たちは佐久間さんの話を聞き、彼の闘う姿勢、仲間を大切にする姿勢を学んだ。連合が成立し、組合が分裂し、弱体化していく中で苦しむMDSメンバーにとって、佐久間さんの当局に屈することなく闘う姿が励みになった。彼にはあちこちでしゃべってもらった。集会後ウィスキーの水割りを飲みながら、職場で地域で苦しむMDSメンバーを励ましていただいた。私の印象に残っているのは「人らしく生きよう」の名古屋上映会の時、彼の話に感動した鉄道マニアの参加者がその後すぐにMDSに結集したことである。佐久間さんの話はそれぐらい人の心を揺さぶった。

 その佐久間さんにしてみれば、4党合意による国労本部の闘争団切り捨て策動にも動じることはなかった。どんなことがあろうと自分たちで闘うという姿勢は一貫していた。

 佐久間さんはMDSに対して「MDSはいいね。変なしがらみがなくて。しかも誰を見てもまじめ。でもまじめで勝てればとっくに勝っている。もっと悪さを持てと思う。相手がめちゃくちゃやってくるなら、こっちもそれ以上やれっていいたい」と評価し、私に対して何度もMDSの出番だと話された。

 私たちMDSは佐久間さんの「これからは本当の民主主義を自分たちの力で実現しないとな」との言葉に応えるべく闘っていくことで佐久間さんの意思を継承したい。

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