2016年08月05日発行 1439号

【命の海を汚すな 告訴団がいわき市で集会】

 7月18日、福島県いわき市で「これ以上命の海を汚さないで!」海の日集会が開催された。

 福島原発告訴団は、東電と東電元役員7人を汚染水漏れに関して公害犯罪処罰法違反で起訴するよう申し立てていたが、福島検察審査会は7月6日、全員「不起訴相当」の議決をしたと発表した。

 解説した海渡雄一弁護士は「議決には審査補助員の弁護士が付いておらず、審査のやり方に大きな疑問が残る。また、告訴団の主張に何ら触れず、『検察官の判断を不当とする根拠を見出すことができなかった』と検察官に言われて書いたとしか思えないひどい内容だ」と批判。「ただ、遮水壁を設置しないことにした武藤、清水ら6人の名前が明らかになったことは、今後民事責任を追及する場合の証拠になる」と述べた。

 続くおしどりマコ&ケンの講演(コント)では、建屋近くの排水溝から高濃度の汚染水が排出されていることを東電が説明会で使った写真で示し、安倍首相の言った「四方を完全にブロックしている」のウソをリアルに暴露した。

 最後に、佐藤和良副団長が今後の決意を述べた。「県漁連はALPS(多核種除去設備)処理水について地上保管せよとの方針で、東電と福島県が合意機関の設置をもくろんでいたが、そこに参加しないことを決めた。県漁連を県民的・全国民的に支え、トリチウム2500兆ベクレルを海洋放出させない運動を進めていきたい」

(東電の刑事責任を追及する会 小林和博)
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