2016年08月12日発行 1440号

【2016ZENKOin大阪 内外から850人が集う 国際連帯で人間の尊厳を守る社会へ 改憲阻止・沖縄連帯で闘う】

 2016ZENKOin大阪が7月30、31日に開かれ、850人が参加した。人間の尊厳を守る世界の実現とともに、改憲阻止・安倍内閣打倒のためにも国際共同行動を強めることが確認された。とくに、沖縄・辺野古新基地阻止、高江ヘリパッド建設阻止の8月緊急行動が呼びかけられた。

 国際宣言と決議(別掲)は、イラク・アメリカ・韓国・フィリピン・インド、沖縄・福島など内外のゲストとともに参加者によって採択された。

 開会集会は、参院選の成果と意義を確認する場となった。当選した社民党の福島みずほ議員や惜敗した大阪選挙区の共産党・わたなべ結さんをはじめ、多数の地方議員が参加し、市民と野党の共闘をさらに強化することを方針化した。初めて国政選挙に取り組んだ各地の報告も達成感に満ちる。

 全交沖縄実行委は「現職大臣に10万票差をつけ伊波勝利。電話かけや街頭の対話で市民の安倍政権への怒りを感じた」。平和と民主主義をともにつくる会・大阪メンバーも「最初はぎこちなかったが、最終日は23時半まで候補者と訴えた」「私に火をつけたのは『改憲3分の2うかがう』の新聞記事。電話はガチャきりもあったけど、投票するよの好反応も」と報告が続く。

 街頭での署名宣伝行動で若者を含む多くの市民との対話、電話かけは仲間を大きく増やし広げた。参院選に全力を注ぐ中で、全交準備の遅れを取り戻して850人以上の参加を実現した原動力は、この街頭での対話と電話かけだ。

ヘイト打ち破り命守れ

 MDS佐藤和義委員長の相模原(さがみはら)大量殺害事件ついての提起にゲストたちが応える。イラク労働者共産党のサミールさんは「憎悪と野蛮さが支配する社会だからこそ、尊厳を守る国際連帯が必要だ」。

 韓国青年ユニオンのキム・ミンス委員長も「絶望犯罪や憎悪の増加に共通の憂慮を感じる。根は貧困、雇用の不安にある。すべての労働が尊重される社会をつくろう」と労働法改悪阻止、最低賃金アップなどの要求を打ち出した。

 福島原発かながわ訴訟原告団長の村田弘さんは「人の命を何とも思わない思想がトリクルダウンしている。政府は避難者が目障りでしかたがない。命を守る本当の連帯が必要だ」として住宅提供打ち切り撤回、避難者救済を訴えた。

 安倍政権の改憲策動には、世界が警告を発した。フィリピンのポール・ガランさんは「日本国憲法の改悪は世界の平和への脅威となっている」と指摘した。分野別討議では韓国からの「改憲は東アジアの人びとも当事者だ。発言権がないのはおかしい」との提案も受けて、改憲に反対するアジア人民の共同行動に取り組むことが方針に追加された。

8月高江に緊急派遣

 沖縄の闘いが緊迫を増している。

 平和市民連絡会の上間芳子さんは「高江での安倍政権の違法行為がまかり通っている」、同じく北上田毅さんの「8月5日から8日は高江に」とのアピールをZENKOは受け止めた。8月の沖縄連帯ツアーの日程を繰り上げて、8月5〜8日に代表団を派遣することを決めた。

 改憲を阻止し、安倍を打倒する闘いの鍵は沖縄連帯を国内外に広げることにある。そのことが共通のものになった。



2016ZENKOin大阪 国際宣言(要旨)

◆「対テロ戦争」ストップ、軍事力強化が解決策ではない!

◆グローバル資本の貧困・格差拡大をなくし、個人の尊厳が守られる世界を!

 「イスラム主義テロリスト」による「テロ」が世界中に広がっている。しかし、「対テロ戦争」は何も解決できないばかりか、市民の犠牲を増やし、さらなる憎悪を煽り、暴力を拡大している。今すぐ中止させなければならない。(略) 日本の安倍内閣も、グローバル資本の意を受け、「対テロ戦争」に加担し、軍事力強化を進めている。(略) 私たちは、グローバル資本の「対テロ戦争」・軍事力強化を止め、貧困・格差拡大をなくし、個人の尊厳が守られる世界を、各地の運動と国際連帯を強めて実現することを宣言する。

決議骨子

(1)改憲を阻止し、戦争法廃止、自衛隊を撤退させよう!

(2)辺野古、高江ヘリパッド建設を断念させ、米軍基地撤去!

(3)放射能健康被害を明らかにし、原発再稼働・輸出阻止!

(4)新自由主義路線を転換させ、99%のための社会の実現を!
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