2016年08月12日発行 1440号

【議会を変える 市民と変える/東京都日野市議・有賀精一/三井不動産を許さない】

 昨年秋、横浜のマンションで不正杭データ・傾き問題が明らかにされました。このマンションの建設・販売の元締めは三井不動産。今回は、私の住む日野市旭が丘で同社が管理運営している物流センターについてです。

 建設前に住民との間で取り決めた約束事を実施せず、やりたい放題の三井不動産に対して、私は市民のみなさんと共に闘いを続けます。

 今年春から稼働を始めた物流センターは東芝日野工場の跡地に建設されました。この地域は静かな住宅地で、近くには市内最大の旭が丘中央公園があり、市民の憩いの場になっています。24時間フル稼働で、大型トレーラーが行き来すれば、騒音、車の排ガス、日照、交通渋滞、交通事故の危険等の問題が多発することは目に見えています。

 市が誘致賛成だったことと市議会与党がこれを追認したため、建設を止めることはできませんでしたが、住民の運動により、日野市まちづくり条例を活用して調整会を開催させ、三井不動産にいくつかの約束をさせました。

 ところが、調整会で合意したはずの条件を三井不動産が実行していないことが次々と明らかになってきたのです。

 防音壁をつくっていないこと、出入りする搬入車両の通路について直進しか認めていない交差点で右折進入が度々起きていることです。

 私はこの交差点で大型トレーラーが右折するのを1週間で3度も目撃。車両をカメラに収め、物流センターに抗議しました。子どもの通学路になっていることもあり、大型車の右折は巻き込み事故の危険を高めます。

 住民との合意事項に向き合わず、儲けのためには合意も守らない企業。それが三井不動産です。

 上から目線で傲慢な態度をとっている企業だと常々感じていました。私は物流センタ―建設問題が起こった当初からこの企業と関わってきたこともあり、冒頭触れた横浜マンション問題がマスコミで報じられたとき妙に得心した次第です。

 3月議会で私が、6月議会で清水議員が、それぞれ合意事項に対する市の立場を問うてきました。合意事項は実行させなければならないというのが市の立場だと市長も明言しています。

 物流センターはまだテナントが半分くらいしか埋まっていません。テナントも埋まりフル稼働状態になれば、さらに問題が発生するでしょう。

 私たちの生活と環境を守るために、三井不動産への監視と抗議が一層求められます。皆さんも三井不動産要注意と記憶にとどめてください。
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