2016年08月12日発行 1440号

【都知事選挙/鳥越俊太郎さん敗れる/核武装論者の都知事でいいのか/衆院選も野党共闘を】

 7月31日投開票の東京都知事選は、野党統一候補の鳥越俊太郎さんが敗れ、右翼・改憲派・核武装論者の小池百合子元防衛相が当選する残念な結果となった。

 投票終了直後の午後8時すぎ、NHKが小池当選確実を速報し、東京・港区南青山の鳥越さんの選挙事務所には「えーっ?」とため息が広がる。ほどなく鳥越さんが姿を見せ、マイクをとった。

 「多くのみなさんにご支援をいただき、演説会場にもあふれるぐらい集まっていただき、心から感謝。週刊誌報道による選挙妨害もあったが、基本的には私の力不足の結果であり、申し訳ない」。詰めかけた支援者から「いや、よく頑張った。ありがとう」と拍手が送られる。

 野党共闘について記者の質問に答え、「自公与党に対抗するには野党が一つにまとまらないとだめだ、と参院選のときから思っていた。この都知事選でも野党4党と市民連合、生活者ネットなどのみなさんと共闘することで、十分な闘いができた。次の衆院選でもぜひ野党4党は統一して闘ってほしい。これは私からの、闘ってきた上での要望です」と鳥越さん。「手応えはあった。闘ったことに何の後悔もない」ときっぱり語った。

 新しい都知事に望むことは、と聞かれると、「待機児童や待機高齢者の問題にきちっとした効果のある政策をおこなってほしい」と求めた。

 さらに、「私の脳裏から離れない言葉がある。小池さんが雑誌で『核武装の選択肢はあり得る』と述べていたこと。核武装があり得ると言う人が都知事になっていいのか。怒りの気持ちだ。今後とも監視していきたい」と語気を強めた。

最後まで支援訴えた市民

 草の根の市民らが集う鳥越支援市民団体連絡会は最終盤の7月29日、「鳥越さん応援都内全駅一斉アピール」を呼びかけ、百数十か所で看板やメガホンの宣伝を行った。

 JR田端駅前では、ZENKOなど地元の市民約20人がメガホンで訴えた。「『一人ひとりの声に耳を傾ける』と現場主義を貫く鳥越さんを」「鳥越さんは、正社員化促進、待機児童ゼロ、こころとからだの健康を実現します」のアピールに立ち止まって話すサラリーマンの姿も。

 選挙戦最終の30日に16ZENKOin大阪に参加した東京のメンバーは、合間をぬって電話かけなど文字通りぎりぎりまで「一人でも多く鳥越さん支援を」と訴えかけた。



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