2016年08月12日発行 1440号

【戦争 原発 命かえりみない社会を変革 2016ZENKO/戦争改憲許すな】

 「津久井やまゆり園の事件は『利益追求の役に立たない者は要らない』とする新自由主義の思想から来ている。改憲阻止闘争は、人の命を奪ってもかまわないと考える思想と対決し、憎しみ合い殺し合う社会を変え、人類の希望をつくり出す闘いだ」

 7月31日開会集会冒頭、連帯あいさつした佐藤和義MDS(民主主義的社会主義運動)委員長のこの言葉が、2016ZENKOin大阪のすべての議論を貫く基調となった。

 午後のメイン集会「戦争・改憲進める安倍を倒そう!世界の“市民の力”で」のゲスト報告にも、そのことが示された。(要旨2〜4面)

 沖縄・平和市民連絡会の上間芳子さんは「沖縄には日本国憲法が適用されていない。まるで戒厳令。150人の高江の人びとの命はむだにしていいというのか」と問う。

 「相模原の殺人事件と『90歳、いつまで生きるつもりか』と言った安倍内閣の閣僚の発言は明らかにつながりがある」と指摘したのは、イラク労働者共産党のサミール・アディルさん。「世界各地のテロも、ヘイト・移民排斥も、人間性を否定し野蛮が支配する社会が生み出した」と強調する。

 米IVAW(反戦イラク帰還兵の会)のクロード・コープランドさんは「沖縄の人びとへの差別と人権侵害は、米国におけるマイノリティ攻撃と同じ。自分たちの未来を自分たちで決める社会へ共に歩もう」と呼びかけた。

市民と野党の共闘前進

 命を顧みない社会の変革へ足がかりを築いたのが、ZENKOのこの1年の闘いだ。開会集会の構成詩で、戦争法国会から都知事選に至る取り組みを各地域ごとに再現。東京・多摩地区で活動するZENKOメンバーは「5回にわたり甲州街道を国会まで攻め上るデモをやりきった。デモ参加者の多くが選挙の電話かけ、メガホン・コールにも立ち上がっている」と報告した。

 参院選大阪選挙区で善戦した共産党のわたなべ結さん、野党共闘強化に尽力した社民党元衆院議員の服部良一さんがあいさつし、衆院選に備えた市民と野党の共闘の一層の強化を訴えた。全交運動の中から誕生した地方議会議員がわたなべさん、服部さんと手をつなぐ。代表して東京・足立区議の土屋のりこさんが「自らの選挙だと強い思いで闘った。応援団を立ち上げ、票をきっちり読む活動を市民とともに進めた。安倍政権の支配を地域から打ち破り、人間破壊を許さない社会に変えよう」と力強くアピール。

 激戦を勝ちぬいた福島みずほ参院議員が駆けつけた。「厚生労働委員会、憲法審査会に引き続き所属する。闘う現場の人たちと信頼のきずなを強め、国会でやれることは何でもやる。希望をつくっていきましょう」と明るく呼びかけ、満場の拍手を浴びた。







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