2017年03月10日 1468号

【「君が代」強制は「瑞穂の國小」への道/不起立者再任用拒否は許さない】

 2月11日、大阪市内で「『戦争する国』はごめんだ! 今、教育に問われるもの」集会が開かれ、安倍政権の戦争政策、大阪維新・松井府政、吉村市政の統制支配と闘う350人の市民・教育労働者らが結集。その場で自らの闘いを訴えた教職員なかまユニオン・松田幹雄さんから、「日の丸」「君が代」処分撤回や職員の解雇攻撃ノーの闘いの報告が寄せられた。

子どもの権利守れ

 卒業式が目前に迫っています。大阪市内の中学校卒業式は3月14日です。私は、2年前の卒業式で不起立を理由に戒告処分を受け、以来、市教委の「君が代」強制を「調教教育」と批判してきました。子どもたちに「君が代」の歴史も意味も全く伝えず「国歌だからしっかり歌え」と強要し、教職員には処分で脅して「率先垂範」と起立・斉唱を強要するからです。

 瑞穂の國記念小學院問題で、安倍政権が教育勅語賛美の「愛国」教育を支援している実態が暴かれました。「日の丸・君が代」強制「調教教育」は瑞穂の國小學院への道です。

 私の支援組織DーTaCは、1月に提出した「君が代」にかかわる大阪市教委との「協議」を卒業式までに実施する予定です。生徒が「君が代」の意味を知らないまま斉唱を強いられる現状への認識を問い、「思想・良心の自由」にかかわる以上、歌詞や扱いの変遷を説明し、判断するのは児童・生徒自身であることをはっきりさせるべきと迫りたいと思います。子どもたちの権利を主張し、それを保障するためにも教職員の権利が守られるべきことを訴えて処分撤回をめざします。

踏み絵に使う府教委

 2月17日、大阪府立高校教員梅原さんが再任用不合格の通知を受けました。梅原さんは、「君が代」不起立処分撤回をともに闘うグループZAZA(処分者当該のグループ)の仲間であり、教職員なかまユニオンの組合員です。自分が直面した現場で一教職員としてどうあるべきかを考え誠実に行動してきた結果、処分を受け、「君が代」強制反対・処分撤回を訴える立場になった人です。

 梅原さんの再任用希望に対し、1月末、府教委は突然、校長を通じて「卒業式の際の『君が代』で起立斉唱の職務命令に従うか。『はい』か『いいえ』で答えろ」と聞いてきました。「こんな違反質問には答えられない」と回答すると「意向確認ができなかった」と不合格にしたものです。「君が代」を踏み絵にした露骨な差別選考です。

 今、「日の丸・君が代」強制反対大阪ネットが中心となって、「梅原さんの再任用不合格取り消しを求める緊急署名」を呼びかけています(http://www7b.biglobe.ne.jp/~hotline-osaka/ ネット署名もあり)。3月17日には「梅原さんの再任用をかちとる集会」(18時30分〜エルおおさか)を開催。なかまユニオンの対府交渉でも追及します。再任用不合格撤回に向けご支援よろしくお願いします。

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