2019年03月22日 1568号

【関心の薄い人も振り向かせる/ツイキャス「青いシマシマスタジオ」に反響/横浜市政を変える 青島まさはるさん訴え】

 この春、横浜市政変革にチャレンジする「平和と民主主義をともにつくる会・かながわ」代表の青島まさはるさん。「青いシマシマスタジオ」は、その政策を伝えるツイキャス(インターネット上のライブ配信)番組だ。7回目の3月8日は「介護」がテーマ。放送の現場をのぞいてみた。

 横浜市鶴見区の「ともにつくる会」事務所。番組開始は午後9時だが、スタッフは1時間前に集結した。

 机を置き替え、青い縞模様のクロスをかけ、ジュゴンのぬいぐるみを並べる。ライトの向きを調節し、三脚を据える。スタジオらしい雰囲気になってきた。

 30分前、リハーサルだ。表示するパネルの順番を確かめながら、「このシーンは画面ロックね」「タスキはもうちょっと上に」「締めのセリフは何にしよう」。ぎりぎりまで確認が続く。円グラフの数字が間違っていることが分かり、大急ぎで訂正した。

 ツイッターへのアップも済み、いよいよ配信スタート。「こんばんは〜。青いシマシマスタジオ第7回、始まりま〜す」。番組はスタッフの一人、牧野由佳さん扮する子グマのマッキーと青島さんとの掛け合いで進む。

 最初の4分間は、前回から始めた「つるみ散歩」のコーナー。区内にある桜の名所、県立三ツ池公園を紹介した。「マッキーはよく行く?」「小さい頃からよく行きました」「私も小学校教員時代、全校遠足は三ツ池公園が多かったんです」と会話が弾んだ。

 本題の「介護」の話に入る。青島さんが「マッキーは誰か介護を受けてる人いる?」と尋ね、マッキーが「おじいちゃんがデイサービスに行ってます」と答えるやり取りを入り口に、複雑な介護保険の仕組みとその問題点を分かりやすく説明していった。

 青島さんがクイズを出した。「横浜市と東京都大田区ではどっちが介護保険料、高いか」。マッキーは「東京のほうが何でも物価は高いんだから、大田区でしょ」。判定は「ブーッ」。1号被保険者(65歳以上)の基準額で横浜市は6200円、大田区は6000円だ。

 介護保険料を払えず、財産を差し押さえられた人は全国で1万6千人以上(16年度)。介護サービスを受ける際の自己負担は18年から最高3割になった。“軽度”とされる人たちを介護保険から外す動きも強まっている。介護労働者の低賃金、介護現場の人手不足は一向に解消されていない。

 「介護の必要なところにお金を投入する。自治体も、一般財源から介護事業者支援や介護労働者の賃上げを行える枠組みを独自につくる。そのことを実現したい」。青島さんの訴えにマッキーが「真剣に考えないと。カジノなんかやってる場合じゃないですよねー」と大賛成し、番組は終了した。

 この日の視聴者は延べ30人。同じ時間帯に昨年大ヒットした映画『カメラを止めるな!』が地上波初放送されていたことを考えると、上々の出来だ。

 放送にかける思いをスタッフに聞いた。牧野さんは「鶴見駅前で(青島さんの)チラシをもらっていて、興味はあった。(駅頭宣伝が)ツイキャスされているのを見てその場に行った」のがきっかけ。「他の候補者は明るい未来とかしか言わないが、青島さんの政策はちゃんと数字を出してとても具体的なところがいいなと思った」

 そのツイキャスをしていたのは、ひとり市民メディア「市民のプレス」の磯谷利明さん。「市民・有権者に寄り添ったことを主張しているけど、もったいない。社会問題ありきの発信スタイルをもうちょっとソフトにできないか。政治に関心の薄い人も振り向かせてこそ、の選挙ではないか」と青いシマシマスタジオの撮影・配信担当を買って出た。

 ツイキャスの良さは何か。牧野さんは「オンタイムで知らせることができる。トラブルがあるのも味のうち。身近に感じてもらえる。フォロワーの人たちも技術的な面でいろいろと意見を寄せてくれる」。駅頭宣伝だけでは青島さんの魅力は伝わらない。「政策を具体的に語ってもらう番組を、と提案したら、面白そうだね、と反応が。市民有志でつくり上げるメディアです」。磯谷さんはそう確信している。

 青いシマシマスタジオのライブ放送は横浜市議選が告示されるまで続く。最終回は3月22日(金)午後9時から。これまでの番組は https://tomonitsukuru.com/twitcas/ から見ることができる。



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