2019年07月19日 1584号

【7月ZENKO沖縄参加団 6年目突入の辺野古ゲート前座り込みに 参院選支援も】

 7月ZENKO沖縄参加団は、辺野古土曜大行動とともに名護市安和(あわ)の琉球セメント桟橋での土砂搬出抗議、参院選沖縄選挙区タカラ候補や比例代表仲村候補支援など多彩な行動を展開した。参加メンバーに報告を寄せてもらった。

歌あり踊りあり 無法許さず諦めない闘いに展望

 初日の5日、辺野古への土砂を搬出する安和桟橋に向かった。前日、作業船で作業員の転落事故があり労基署も入ったという。現地に来ていた土木技術者の奥間政則さんが説明してくれたが、ここではどれだけの不法行為が行われているのか。

 近くの山を切り崩して砂利や土砂を積み込んだダンプカーが搬入口の交差点を先頭に数十台が並ぶ。異様な光景だ。30人ほどがダンプの搬入口で抗議のデモを行っている。ヘッドライトをつけた反対派の車がダンプの進行を遅らせようと交差点をゆっくりと走っている。少しでも作業を遅らせようとしているのだ。

 2日目は辺野古に向かった。朝から警報級の雨模様だ。にもかかわらず参院選決起集会を兼ねたゲート前座り込み6年目決起集会には400人が集まった。

 各市町村の島ぐるみ会議からのアピールが続く。3月ジュゴンの死骸が発見されたことに触れて宜野座(ぎのざ)の方は「平和のシンボルであるジュゴンがなぜ死ななければならなかったのか…そのことが訴えたくて、初めて表に立って話しさせてもらう」と報告。沖縄平和運動センター議長・山城博治さんも「今日一番の報告だ」と。

 各地からの参加者は歌や踊りで、賑やかに集会を盛り上げる。初めて聞く歌や踊りがいくつもあった。諦めず闘い続ける秘訣はこれだと思った。

 午後、東村高江へ向かった。住民の会の清水暁さんが対応してくれた。高江では米軍北部訓練場撤去をかかげ今も座り込みが続けられている。その拠点となるN1ゲート前のテントが米軍によって撤去された。住民の抗議にも防衛局は「日米地位協定に基づいて米軍が適切に運用したのでしょう」と開き直る。

 安和も辺野古も高江も、安倍政権によって無法地帯にされている。この状況に無力感も感じるが、現地の粘り強い闘いこそが展望を切り開くことに確信をもち、本土で沖縄の闘いに連帯していきたい。

(大阪・ZENKO北摂・中野晴久)


国なら何をやってもいいのか 命考えない不法行為

 今回沖縄に来ておどろき許せないと思ったのは、安和桟橋で起きた労災事故のことです。土砂を積み込む作業船で70代の男性作業員が転落し病院に搬送された。一つ間違えば命にかかわる重大事故です。

 ところが、私たちが到着する前の日に事故が起きたばかりのその安和桟橋で、作業が止まっていない!

 私は建築現場で25年ほど働き、とび1級の資格で現場責任者もしていました。消防や警察、労基署も入ったこんな重大事故では、事故の原因究明、今後の再発防止策に労基署からのOKが出るまで最低でも3日。1週間くらいはストップして当然です。

 おまけに、5bもある高所の開口端部(かいこうたんぶ)作業では必ずしなければならない安全帯(命綱)も見当たらない。70代というのもおかしい。高所作業は、70代は管理責任者などに限られ、作業させるなら特別の許可が必要なはず。そんなものがあったのか。完全に不法行為だと思いました。

 それ以外にも、使ってはいけない赤土が使用され、土砂にちゃんとシートもかけていない。国が認めれば何をやってもいい、そんな行為が一番許せません。沖縄の人が怒るのは当たり前です。

 辺野古大行動は雨の中、県内外から400人も集まり、山城さんの「自分たちで守るんだ」にも感動しました。沖縄だけに基地を集中させているのは絶対おかしい。どうしてもたださなければ、という思いを強くしました。

(平和と民主主義をともにつくる会・大阪 福永篤志)

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