2019年08月09日 1587号

【民主主義の貫かれた社会へ 市民・労働者の力で/民衆の連帯が平和をつくる/2019ZENKO】

 ZENKOメイン集会は、「平和をつくろう 民主主義の貫かれた社会を創ろう 世界の民衆の連帯の力で」のタイトルの下、市民・労働者の闘いで社会の隅々にまで民主主義を押し広げていく道筋と展望を議論した(ゲストの発言は要旨別掲)。

 東アジアの平和構築の取り組みを語ったのは、ZENKO事務局の2人。田中拓真さんは「日韓ユース参加団in沖縄は転換点に。日韓の若者が同じ空間を共有し、基地問題と自分たちの生活がつながっていることを学んだ」、河辺友洋さんは「排外主義を煽る安倍。オカシオコルテス議員らに『国へ帰れ』と叫ぶトランプと同じ手法だ。しかし、私たちはつながることができる。ともに闘う同志がいる」と確信を深めている。

 平和への流れに逆行する危険な動きが批判された。「政府は『沖縄には沖縄の、国には国の、民主主義がある』。沖縄県民は日本国民の中に入っていない。これをやり過ごしたら民主主義は死ぬ」と危機感をあらわにしたのは、沖縄の上間芳子さん。韓国のユ・ミヒさんは「基地をつくり、資本の利益を追求する者たちがはびこっている。暴力的な民主主義破壊に連帯の力で対抗を」と日韓市民の共同行動を提唱する。フィリピンのポール・ガランさんが「安倍とドゥテルテの軍事協力を阻止しよう」と訴え、辺野古基地反対署名を840筆集めたことを伝えると、大きな拍手がわいた。

 対決の場は地域だ。大阪市議選に挑んだ山川よしやすさんは「市民との対話をみんなでつくり出した。グローバル資本との対決を回避せず、踏み込む政策が必要だ」と振り返る。東京・足立区議選で2期目の当選を果たした土屋のりこさんは「“全員が土屋さんになって”政策を話していった。安倍政権の横暴から区民を守る。税の再配分機能を強める。その政策に明確な支援が寄せられた」と述べた。

 圧巻はDSA(アメリカ民主主義的社会主義者)ビル・イェィツさんの報告。「運動を建設するには、他の方法では私たちの訴えに出会えない人びとに接触するドアからドアへの戸別訪問がとても効果的」とし、6段階からなるその進め方を詳しく紹介した。イラク労働者共産党のサミール・アディルさんからは、台頭する右翼に反撃し、自由と尊厳、まともな生活を要求する広範な国際的戦線を築こうとのアピール。「月桃の花」歌舞団は「沈黙を破る歌声/文化の力で地域を変える」とステージをつくった。



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