2019年08月16・23日 1588号

【ZENKO第2分科会 辺野古現場と全国の地域を結ぶ 危機突破する日韓民衆共同行動へ】

 沖縄・韓国の闘いの現場から軍拡路線を止める第2分科会は、沖縄から平和市民連絡会の上間芳子さんと韓国から代案文化連帯のユ・ミヒ代表ら5名が参加しました。

 全交全国事務局の私から基調提案・決議案説明の後、上間さんは、ドローンで撮影した辺野古の映像を使って話をされました。「辺野古工事は5年を越えたが、まだ土砂投入は0・5%しか進んでいない。多くのサンゴの移植が必要だが、その許可について沖縄県は態度を保留している。今、県が国を訴えている裁判の最高裁判決が出るまでは判断しないだろう。軟弱地盤問題で追い詰められているのは政府。私たちは政権より1日でも長く闘うことで、勝っていきたい」。熱の入った力強い報告を受けました。

 ユ・ミヒさんは「朝鮮半島の平和は薄い氷の上を歩くようで、霧の中を歩くような状況。済州(チェジュ)ではカンジョン平和大行進が、ちょうど今行われている。済州の美しい景観が海軍基地(カンジョン村)によって踏みにじられている。第2空港に反対して道庁前でも座り込みが続く。美しい星州(ソンジュ)ソソンリは、不幸な歴史をそのまま受け継いでしまった。朝鮮戦争の時、住民は南北の双方から殺された。戦争への恐怖がある村にサード配備を決めたのは朴槿恵(パククネ)政権だが、実際の配備は文在寅(ムンジェイン)政権によって行われた。裏切られた思いは大きい」。

 続いて、5つの地域から沖縄や韓国に連帯する取り組み報告。辺野古新基地反対署名などを1軒1軒訪れる「ドアノッカー」―戸別訪問で広げてきた大阪市の報告に、上間さんが「辺野古に座り込むのも厳しいが、同じくらい大変な活動を全交はしているんだね」と話されたことがあります。辺野古の現場の闘いと地域で私たちが取り組んできたことが結びついた瞬間でした。

 全交が近づく中で、徴用工問題を契機に安倍政権による韓国への不当な経済制裁や悪質な嫌韓キャンペーンが行われ、分科会のテーマも決議案も急きょ文章の追加を繰り返しました。日韓両国の危機を民衆が連帯して共同行動で突破しようとの思いは、韓国からも「提案」の形で提起され、同じ気持ちで全交を迎えたことがすぐにわかりました。

 8月15日前後に日韓の平和をめざす市民は、安倍9条改憲阻止、輸出規制ホワイトリスト除外の撤回、ホルムズ海峡派兵阻止の共同行動をすることが分科会としてまとまり、総括集会で報告され、全体で全交決議と全体重点方針として確認されました。

(全交全国事務局第2分科会担当・西岡信之)

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