2019年09月06日 1590号

【札幌で沖縄・奥間政則さん講演 台風の中200人 諦めず、したたかに】

 8月16日、「不戦の日!北海道集会」(主催:北海道平和運動フォーラム)が札幌市内で開催され、台風が近づく中200人の会場が埋まった。

 ZENKOの「東アジアに平和を!スピーキングツアー」でもゲストに迎えた土木技師の奥間政則さん(沖縄ドローンプロジェクト)が辺野古新基地建設の最新情勢について講演した。

 「ドローン規制法案は当初、オリンピック対策と説明されていたため、立憲民主党が賛成予定だったが、資料提供した結果、真の狙いが辺野古撮影の阻止にあると理解を得られ、同党を採決で反対に転換させることができた」「防衛局は素人集団であり、スコップも持ったことがない連中が工事計画を立てていた。このままでは持たないと国交省から土木技官9名が専門家として送り込まれ、計画修正が必要として国交省組が工事を止めた」と報告。2018年2月から、工事が止まった背景の一つが明らかになった。

 「ドローンプロジェクトには、活断層の専門家として柏崎刈羽原発を止めた学者に入ってもらっている。国と闘うには感情ではなく理詰めでやることが必要。そのために技術者の存在が重要」と述べ、技術者の知見を踏まえた情報提供を政治に対して行っていくことの重要性を訴えた。

 ドローン規制法はまともな審議もされず与党の数の力で成立させられたが、「メディアが取材目的で飛ばすのを禁じただけで、県など自治体が調査目的で飛ばすことまでは禁じていない」として県によるドローン調査を実現させる決意も示した。赤土流出の影響で変色した海の写真を示し、「赤土流出でないと主張するのであれば、一緒にドローンを飛ばそう」と防衛局に呼びかけることも明かした。

 政府与党が闘う手段を悪法で封じようとしても、その間隙を突く手法で新たな闘いを作り出す。辺野古新基地建設反対の闘いは、あきらめることなくしたたかに続く。

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