2019年09月20日 1592号

【大阪府交野市議選 市民派松村ひろ子さん2879票 2位当選支えた幅広い支援者/政策実現に明日からスタート】

 大阪府交野(かたの)市議会選挙で無所属市民派松村ひろ子さん(32歳)が2879票を獲得し、2位当選を果たした。20代候補者として初当選してから、4年間の議員活動で積み上げた多くの実績が評価された。

 開票を待つ選挙事務所は勝利を確信しているかのように明るい表情があふれていた。定数15のところに現職10名、新人9名が立候補。当落線は1500票と想定していた。午後10時。「松村2000」の報が届く。開票率59%、当選確実。

 松村さんが当選の弁を述べる。「みなさんのお力沿いを得まして、当選できました」と支援者、選対事務局のメンバーに感謝し、「1期目以上に期待に応えられるよう活動していきたい」と決意表明した。

事務局を担った若者

 松村さんの言葉は形だけのものでない。選挙で掲げた5つの公約。その実現にむけた明確なビジョンがある。1期目に実現させた第3子の保育料無料化。2期目には待機児童0をめざす。政府の「保育無償化」で顕在化する問題ととらえている。もう一つは、公共交通の充実。民間バスの減便などにより高齢者の移動手段が奪われていく。「公的責任の放棄だ」とコミュニティバス実現へ意欲を燃やしている。

 「今回、選対が充実していて、自分は候補者に徹することができた」と松村さんは選対に信頼をよせる。初めて選挙事務局を担った若者たちは松村さんの友人でもあるが、「交野を大切にしたい」と松村さんを支援する理由を口にする。

 結婚休暇2週間の半分を選挙支援に費やした若者がいた。のぼりを持って街頭に出た別の男性は「口下手な自分が、いやでも初対面の人と話をすることになる。自分にとっても貴重な経験になった」。

「人生かけて勝たせる」

 選対で「おばあ」と呼ばれる人がいる。沖縄辺野古の闘いでシンボル的存在である島袋文子さんを重ねている。「私の人生50年をかけて、ひろ子を勝たせる」と言う。交野市に移り住んで50年、その人脈は広い。

 「おばあ」は松村さんの得票数が不満だ。トップ当選者と1700票の差がある。「自転車で駆け回って、やってる素振り」「何の政策も持っていない」とトップ当選の候補者に手厳しい。子ども食堂や公園の実現など松村さんの政策、実行力がもっと評価されていいはずだとの悔しさを支援者は持っている。「4年後の選挙は明日から始まる」と「おばあ」は言った。

 
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